インフレ年率130万%に達した苦境のベネズエラ

アメリカによる経済封鎖で輸出入による外貨獲得がままならず、国内はハイパーインフレに苛まれている国、ベネズエラ。
国民の多くは国外に流出し、残った国民は世界遺産となっている公園で金を採取して飢えをしのぐ生活をしているといいます。

腐った肉さえ人々が買い求めるベネズエラ。
いかにハイパーインフレで苦しんでいるかがわかります。

一方、ベネズエラ政府が、年金受給者に対する毎月の支給金を国営の仮想通貨ペトロ(PTR)へと自動的に両替したとのこと。
政治ブログ「カラカス・クロニクル」が12日明らかにしました。

年金受給者に対する12月7日付の最新の政府による支払いは、最初は法定通貨ボリバル・ソベラノでで受給者のウェブ法定通貨ウォレットに入金された。
しかしその後、自動的に引き出されてペトロへと変換され、新しい残高には「ペトロでの貯金」という簡潔な説明が付いていた

17年1月以降、ベネズエラの年金受給者はボーナスの支払いを政府の「マザーランド・カード」スキームで受け取っています。
このカードは18年1月以降、政府のウェブポータルpatria.org.veからアクセスできるモバイルウォレット(Billetera Móvil)と結びついているのです。

ペトロによる強制支払がはじまるまで、年金受給者は現金で年金を受け取るために、銀行に1日並んでいたとのこと。

すでにペトロを普及すべく、石油決済や給料支払い、パスポート決済もペトロで…というプロパガンダを行っています。

しかし、そこまでしてもなかなか浸透しない仮想通貨ペトロ。
政府側が煮えを切らして無理やり浸透させるスタンスに切り替えた様子が今回の「年金強制決済」で伺えます。

そうまでして新たな経済システムが機能すればよいのですが、肝心のペトロには本当の意味での資産の裏付けは怪しく、また、上場したとされる先の仮想通貨取引所には取引履歴がありません。

ありとあらゆる意味で、「実在可能性」「実需可能性」が疑わしいのがペトロだと言えそうです。

インフレ年率は11月に130万%に

そして、インフレは相変わらずベネズエラ経済を疲弊させています。

南米ベネズエラの議会は10日までに、11月の物価上昇率が年率129万9724%だったと発表した
9月に記録した233%をピークに低下傾向にあるが、ハイパーインフレの定義である月間50%を大きく上回る状況が続く。

そんな中、トルコのエルドアン大統領がベネズエラへの経済支援を拡大すると発表。
しかし、トルコもまた米国から経済制裁を受けている国の一つです。

こういった外交が国内の経済状況の改善につながるかどうかは不明です。

そして、そんなマドゥロ大統領への政策評価は、今のところこんな具合です▼

マドゥロ大統領はデノミ(通貨単位の切り下げ)や最低賃金の引き上げなど場当たり的な対処を繰り返しており、物価上昇が収束するまで時間がかかりそうだ。

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すずきまゆこ

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。