仮想通貨不況はマイニング不況だ

仮想通貨価格が12月に入り、さらに低迷しました。
11月に4000ドルを割ったビットコイン価格は3000ドル台を割りそうな勢い。
他のアルトコインもこの動きとほぼ同様です。

そして、仮想通貨価格の低迷はマイニングマシンやその部品の売れ行き不況にもつながっています。

マイニングマシン用ASICの販売価格が暴落

最近の仮想通貨価格の暴落を受け、中国のASIC販売業者は大きな痛手を負っている。

ASICとは、電子部品の種別の1つで、特定の用途向けに複数機能の回路を1つにまとめた集積回路のことをいいます。
マイニングマシン専用のASICがあるのですが、これの売れ行きが伸び悩んでいるのです。

多くのマイニング業者が集まっていることで知られる深セン市華強北地区。
以前中国全土からマイナーがマイニングマシンを購入しようと殺到していました。

しかし、最近は閑古鳥がなく状況が続いています。
売りたくても売れない状況は販売価格に影響しています。

以前「Shenma WhatsMiner M3」は、9万8,000円ほどで販売されていたが、現在は2万円以下で購入可能となっている。
「まだ仕事はあるものの、マイニングマシンを販売して得られる利益は、携帯電話を販売して得られる利益とほぼ同等だ。」

ASIC不況の原因は

また、この原因には当然のことながら仮想通貨価格の低迷・下落もあるわけですが、最近のマイニング環境の変化も影響を及ぼしているようです。

・仮想通貨価格の大幅下落
・旧型マイニングマシンの「シャットダウン・プライス」
・電気代の値上がり

マイニング不況のこれまで

9月…不調な相場(おそらく9月7日の急落)が要因で多数のマイナーがマイニングマシンを停止
10月…価格が重要ラインの6000ドル付近に近づき、マイニング機器の投げ売りが多発。
11月…ビットコインが1ヶ月で-40%下落。コンセンサスや数々のブロックチェーン企業が痛手負う。
F2poolの創設者Mao Shixing氏によると、低下する価格の影響でマイニングマシンの稼働を中止する企業は9月時点から続出していた

マイニングマシンで利益を出しているのは2つだけ

ASICが不況なら、当然マシンも売れ行きは不調です。
マイニング利益に関するデータサイトASICMinerValue.com (AMV)によれば、

仮想通貨のマイニングに使われる特定用途向け集積回路ASIC(エーシック)の利益率が減少
ビットコイン(BTC)やビットコインキャッシュ(BCH)のハッシュ関数「SHA-256」に絞ると、利益を出しているのはたった二つ
二つの機器は、今年の10月に出された最新型。それぞれ1日に0.58ドルと0.21ドルの利益を出している。

最大手ビットメイン、イスラエル部門を閉鎖

そして不況なのは部品やハードウェアだけではありません。マイニング事業でも落ち込んでいます。
世界最大手の仮想通貨マイニング企業のビットメイン社はイスラエル部門であるBitmaintech Israelを閉鎖せざるを得なくなりました。

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すずきまゆこ / 1121 view

すずきまゆこ

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。