中国政府、仮想通貨エアドロップ(無料配布)も違法ICOとして監視対象に

昨年9月に仮想通貨のICO(イニシャル・コイン・オファリング)を違法行為だとして禁止した中国。
今年の8月には、さらに取り締まりを強化し、ウィーチャットやアリペイといった電子決済での仮想通貨購入を監視するようになったほか、国内での仮想通貨イベントの立ち上げも一部地域で禁止されるようになっています。

そんな中、2日、中国の中央銀行にあたる中国人民銀行は、公表した「金融安定報告書」の中で、仮想通貨(トークン)のエアドロップ(無料配布)を違法ICOとして監視していくことを明らかにしました。

中国人民銀行は、同報告書を通して、中国政府へのエアドロップを含む仮想通貨業界に対する今後の政策に関する提案を以下の様に記述しています。

仮想通貨業界に対する監視は積極的に取り組んでおり、リスクの防止策は有効に進んでいるが、未だ違法な金融ビジネスが形を変え、業務を海外へ移転するなどし、詐欺等違法行為を行なっている現状がある。
その一部として、直接トークンの販売を行わずに、エアドロップという形で市場へトークンを流し、発行側が一部トークンを保有しながら、何らかの方法でその価値を持ち上げることで金儲けしようとする、いわば”形を変えたICO”もある。
したがって、金融市場の秩序を維持し、投資家を保護するため、投機リスクを明かし、国際的監査と対策の協力に携わりながら、違法・詐欺行為の早期発見・早期処理を行うことが必要である。

エアドロップでトークンの保有を促し、かつ、投機的なICOにつながるのでは…というのが中国政府の懸念です。
このような「有償・無償にかかわらず」トークンや仮想通貨の取引について、取り締まりを強化していく姿勢を見せています。

海外の仮想通貨企業や海外の”投資”代理店にも懸念

この他、次の懸念事項も本報告書に盛り込まれています。

海外に移転している仮想通貨企業や、中国国内の投資家の代わりに外国の代理店を使って仮想通貨への投資をしている企業

さらに、

ブロックチェーンのイノベーションを装った詐欺的なホワイトペーパーや仮想通貨投資プロジェクトにも注意喚起

この他、仮想通貨のマネロン懸念や相場操縦、資本規制への抵触、さらに仮想通貨規制に関する中国当局のこれまでの経緯についても触れています。

中国の仮想通貨を排除したいスタンスが従前は変わりません。

中国、実は「仮想通貨保有そのものは違法ではない」

中国では昨年夏以降、ICO禁止に始まり、仮想通貨に関する規制を強化しています。

しかし、”完全に”仮想通貨が禁止なわけではありません。

中国では仮想通貨を保有すること自体は違法ではない

世界最大手の仮想通貨マイニングの企業Bitmainの拠点は北京です。

先月、中国の裁判所で、仮想通貨=財産として認定される判決が下りています。

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 9787 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。