仮想通貨業界でIPO(新規株式公開)を行う企業が急増

ここ最近、仮想通貨業界ではIPO(新規株式公開)する企業が増えています。

米大手仮想通貨取引所CoinbaseがIPO計画をもっていることが明らかになったほか、世界最大手マイニング企業のビットメイン社も先日香港証券取引所にIPO申請を行いました。

また、サンフランシスコに本拠地を置くマイニング企業ビットフューリーもIPOを検討しているとのこと。

あらためておさらい!”IPO(新規株式公開)”とは何か

Initial Public Offeringの略語。 日本語では「新規公開株」や「新規上場株式」と表す。
具体的には、株を投資家に売り出して、証券取引所に上場し、誰でも株取引ができるようにすることを指す。
、ICOではトークンの配布が行われるのに対して、IPOでは投資家に企業の株式保有権が与えられる
IPOは米証券取引委員会(SEC)のような規制当局による監督を必要とし、1社以上の投資銀行による引受けが欠かせない。
いわゆる「引受け会社」がこのプロセスを管理し、SECと交渉を行い、顧客の証券取引所への上場を支援する。そして最後は調達資金から手数料を徴収する。

つまり、企業の株式が公開市場で自由に取引されることになるため、ICO以上に幅広く資金調達することが可能になります。また、株主資本も多様化しますし、株式上場しているということで取引先などからの信頼や社会的評価にもつながります。

ただしその一方重、企業は監視機関に従い、投資家に社内業務の情報を絶えず公開し続ける義務が生じます。社会的な評価が得られる反面、義務を果たすためのコストがかかるようになるのです。

仮想通貨業界でIPO急増、いったいなぜ?

偶然にしては妙に「ここ最近」というタイミングが一致しています。
なぜICOではなくIPOなのか。

一つには、IPOは「ある程度成功した企業がさらなる成長のための資金調達」として働く点にあります。

IPOの理由①成功した企業の”次”なる資金調達手段

資金調達にはIPOがありますが、これはある程度成功した企業が、更なる発展のための資金調達
スタートアップ企業のための資金調達手段とはいえません

ICOは確かに手軽ですが、仮想通貨市場のトークンと仮想通貨でのやりとりになるため、投資家の規模が限られます。
スタートアップが手軽に資金調達するには都合がいいのですが、より大きい金額を調達したいユニコーン企業にとっては歯がゆいものがあります。

そこでIPOを活用すれば、より裾野が広く規模が大きい株式市場で資金を調達できるのです。

IPOの理由②規制の問題

従来の非上場企業への投資では、投資家はその企業の株券を受けとります。企業は株券を投資家に渡すことにより資金を調達します。

株式は法律により「有価証券」と定められています。つまり、規制の適用を受けるわけです。

ICOでは企業がコインを発行し資金調達する場合、このコインが有価証券に当たるのかどうかがポイントとなります。
この問題に解決がついていないことが現状の問題になっているわけです。

関連するまとめ

リーマンショック級の金融危機が再来か?アメリカと日本の関係「不況再来」1/3

リーマンショック級の金融危機が再来か?悪夢の予兆が話されています。金融機関の破綻に繋がるのか、日本経済への影…

仮想通貨まとめ編集部の志水 / 5069 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。