日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)”安全資産の保有を会員に義務付け”検討

日本仮想通貨交換業協会(以下、「JVCEA」)が、現在、預金や国債といった安全資産の保有を、同協会の会員である仮想通貨交換業者各社に対し、義務付ける方向で検討しているそうです。16日、関係者により明らかになりました。

この背景には、コインチェックそしてZaifといった相次ぐ仮想通貨取引所へのハッキングによる仮想通貨の盗難への懸念があります。

ロイターが入手した仮想通貨交換業協会の自主規制の原案では、

オンライン環境で利用者から預かった仮想通貨の秘密鍵を管理する場合、サイバー攻撃による秘密鍵の喪失リスクを評価

この評価を前提に、

当該リスクに見合った額を銀行預金や国債、地方債などの安全資産で保有するよう義務付け
この原案では、上記の義務を履行するか、または保全対象額について銀行などとの間で保全契約を結ぶように求めている

ただ、あらかじめオンライン上に複数のウォレットを用意して、サイバー攻撃を一極集中的に受けるリスクを低減するなどの対策を講じている場合には、これも加味してリスク評価をしてもよいとのこと。

さらに、

利用者から預かった仮想通貨が流出した場合に備え、損害賠償方針の明記を義務付けることも盛り込まれている。

現時点でJVCEAでは明確なコメントを差し控えています。
しかし、上記のような自主規制については、すでに関係者の間では「より投資家保護や管理体制を強化していくべきだ」という方向で話が進んでいるとは言われていました。

このZaifハッキング事件発生以前にも、JVCEAでは、市場の投機過熱を覚ますべく、レバレッジの上限を設けるなどの対策も検討がなされてきました▼

相次ぐ日本での仮想通貨取引所ハッキング

海外でも時折話題になりますが、日本でも仮想通貨ハッキング事件が相次いでいます。。
今年1月、仮想通貨取引所コインチェックで約580億円分の仮想通貨が流出しました。

これにより、金融庁がそれまでの「自主規制任せ」「AML対策さえできていればいい」方針を転換。
一斉に各取引所に立ち入り調査に入りました。
結果、多くの取引所が行政処分を受け、中には「強制退場」をせざるを得なくなった交換業者もありました。

各交換業者が自主規制の気運を高め、金融庁の既存仮想通貨交換業者へのチェックも一段落し、新規交換業者登録の審査を再開できるかと思いきや、、、


発生したのが仮想通貨取引所Zaifでの70億円相当のハッキング事件でした。

Zaifはすでに2度の業務改善命令を受けています。
このハッキングにより”3度目”の業務改善命令が下されることになりました。

なお、JVCEAも、Zaifハッキング事件発生直後に、各会員に自主点検を促しています。

まとめ

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鈴木まゆ子 / 3085 view

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。