「仮想通貨の母(Crypto mon)」と呼ばれるSECメンバー、Hester Peirce

仮想通貨ビットコインETFの可否判断の行方に注目が集まる2018年。

ウィンクルボス兄弟が申請したビットコインETFが2度の却下の憂き目に遭い、期待されていた機関投資家の仮想通貨市場への参入はまだ無理か…と思われていました。

しかし、そのウィンクルボス兄弟申請のビットコインETFが却下された時、一人だけ「私はこの判断が妥当だと思わない!」と声をあげた女性がいました。

へスター・ピアース(Hester Peirce)。米SECのコミッショナーの一人です。

ウィンクルボス兄弟申請ビットコインETFの却下に反論

彼女は8月、ウィンクルボス兄弟が2度目に申請したビットコインETFが却下された際、「その判断はおかしい」と反論しました。

彼女はウィンクルボス兄弟の2度目のビットコインETFが却下されたとき、「私はダメだと思わない!」と声を上げました。

米SECはこのウィンクルボス兄弟のビットコインETFについて拒否判断した理由を「取引所が詐欺や価格操作を防ぐ上でSECが求める水準に達していない」として挙げています。

しかし、ピアース氏はこの理由について次のように疑問視▼

我々が検討すべきは、ETP(上場取引型金融商品)が取引される市場であって、その背後にあるビットコインの市場でない。
同じように金や原油のような資産クラスに注目して、これらの市場がどうなっているか分析するのは我々の役割ではない

また、ウィンクルボス兄弟申請のビットコインETFの要件についても、

「取引所がSECの規制枠組みの中で自主規制機関(SROs)として機能できることを十分に考慮していない」
「BZXには、自主規制機関としての責任を全うし上場させた商品の質を保証するという、規制面でもビジネス面でも大きなインセンティブが生まれるだろう。BZXが、SECのルールに基づいてそうした責任を果たせない、もしくは果たすつもりがないと示す記録はどこにもない」

SECが金融商品の認可をする場合、その上場先がどこであるかを重視します。
多くの場合NYSE(ニューヨーク証券取引所)あるいはナスダックなわけですが、仮想通貨ビットコインETFはIPO経験がほとんどない取引市場を選ぶことがほとんど。
この上場先がSECにとっての却下の理由のひとつとなっていました。

つまり、

「伝統的な金融商品と同程度の水準を満たさないならアウト」

ということです。

9つのビットコインETF却下を一転、再審査されるきっかけを作る

さらに同月、米SECは9つの仮想通貨ビットコインETFの申請を却下しました▼

この後、米SECはいったん認可拒否したビットコインETFについて再審査に入ることを発表しました。

この再審査を”クリプト・ママ”と呼ばれるヘスター・ピアース氏が主導したのではないかと言われています。

というのも、この「再審査」についていち早くTwitterで流したのが彼女だったのです▼

「英語:コミッション(委員長とコミッショナー)はスタッフに一部の仕事を委任する。その場合、スタッフはコミッションの代わりに仕事をすることになる。コミッションがスタッフの行動を見直すときもあり、今からそれが起きる」

「SECは”過保護な親”、私は”放し飼いの親”」

また、彼女は先月12日にサンフランシスコで講演。
自身が「クリプト・ママ」と呼ばれていることに対して言及し「いつも母親になりたかった」としました。

そのうえで、「過保護な親」と「放し飼いの親」についてコメント▼

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
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こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。