IBM、「1週間に6件の特許取得」するブロックチェーン分野での快進撃

ブロックチェーン分野におけるIBMの快進撃が止まりません。

これまでも、「自己主権型ID」を実現するなど、さまざまな分野へのブロックチェーンの応用を試みてきたIBMですが、▼

IBMは分散型台帳技術( DLT)関連の特許について、米国特許商標庁から2件の特許ついては火曜日に取得し、4件の特許出願は先週承認された。

この取得した特許の中には、プライべートブロックチェーンの中にあるトランザクションに関する特許や資産のトラッキング(所有や登記といった動きに関する記録)に関する特許が含まれています。

▼IBMによる「自己主権型ID」についてはコチラ▼

IBMについては、ブロックチェーンでの事業発表があまりに多く、ついていくのが正直大変なのですが、、、

最近は、オーストラリアやサウジアラビアなどの政府とのプロジェクトが目立っています。

行政の運営にはさまざまなコストがかかります。
とくに問題になるのが「紙」、「セキュリティ」、「改ざん防止」。

こういった問題の解決のカギになりそうなのがブロックチェーンです。

オーストラリア政府と提携、データ保護に関してブロックチェーンを活用

IBMはオーストラリア政府と5年間に渡ってブロックチェーンテクノロジーを活用して、データ保護を向上させる契約にサインしました。契約金額は10億AUD(約818億円)。

すでにオーストラリア政府が取り組んでいるペーパーレス化の一助になるのではないかと期待されています。

契約の主な内容としては、IBMがブロックチェーンやAI、自動化テクノロジーを防衛および国務を含む政府関連機関へ提供するというもの

この提携に関し、IBMアジア太平洋担当のトップ、ハリエット・グリーン氏は次のようにコメントしています。

国民のデータセキュリティの確保を繰り返し強調し、その土台となる革新技術はブロックチェーンによる不変で暗号化された台帳である
この合意が、税制から国境警備まで政府管轄の様々な面において、オーストラリアを「ペーパーレスな未来」へ導く大きなステップであると期待する

この他、オーストラリアは「ペーパーレス」だけでなく、「キャッシュレス」についても積極的に推進しています▼

以前からオーストラリアはCryptocurrency Friendlyな国でした。
Huobiがオーストラリアに取引所を開設したのも今月5日。
Huobiは仮想通貨取引所事業だけでなく、ブロックチェーン事業においてオーストラリア政府と連携していく道を模索しているとも言われています。

サウジアラビア政府とともに行政サービスにブロックチェーン活用

乾いた大地にかこまれ、大量の移民がひしめき合うサウジアラビア。
ここでもすでに行政にブロックチェーン活用が積極的に検討されていました。

IBMは、サウジアラビアのリヤド・ミュニシパリティ社と提携、ブロックチェーン上で政府のサービスと取引を効率化するための戦略を共同開発することになりました。
これは、サウジアラビア政府の国家戦略「サウジビジョン2030」計画の一環として行われるもの。

地方自治体による市民への行政サービスの向上が狙い、とされています。

「サウジビジョン2030」計画は、サウジの石油依存からの脱却と、経済多様化のための開発計画だ。
16年にムハンマド・サルマーン皇太子により導入されたこの計画は、インフラ、医療、観光、教育の他、軍事産業や製造業の開発も目標にしている。
「石油依存からの脱却」をめざすサウジアラビアに「効率化」は必須キーワード

「石油依存からの脱却」をめざすサウジアラビアに「効率化」は必須キーワード

「石油王」「お金持ちの国」として知られるサウジアラビアですが、、、

実はそれほど楽観的ではありません。

石油の埋蔵量はそれほど多くなく、いずれ枯渇するのではないか、と言われています。
かつ、世界的に再生可能エネルギーの活用が積極的に行われているため、石油で食べていける時代が早々に終焉してしまう可能性も。

加えて、サウジアラビアは出稼ぎの移民が大量にやってくる国でもあります。
既存の行政システムに依存していては歳出で国力が衰退してしまう可能性も否定できません。

歳出増と社会的不満はやがて、若年層を中心に、アルカイダやISなどへの過激派への加担に走らせるおそれにもつながります。

今は石油に依存していて困らなくても、否、困っていないときだからこそ、今後にそなえて対策を取っておくことが必要なのです。

広告の偽造や「血塗られたダイヤモンド」防止にブロックチェーン

この他、IBMのブロックチェーン研究は広告の偽造防止や「血塗られたダイヤモンド」対策などに応用されています▼

 IBM iXはソフトウェアサプライヤーのメディアオーシャンと提携し、ブロックチェーンを活用したデジタルメディア取引の追跡システムを立ち上げる。
この追跡システムは、不適切な団体に資金が流れるのを防ぐことでデジタル広告の詐欺に対処するものだ。
メディアのエコシステムにブロックチェーンを導入する主な目的は、メディア媒体社から広告枠を購入するメディアバイイングにおける「不正や無駄を一掃」するため

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鈴木まゆ子 / 1384 view

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。