アフリカでは仮想通貨が熱い!

既存インフラがないからこそフィンテックが一気に広まったアフリカ

既存インフラがないからこそフィンテックが一気に広まったアフリカ

アフリカのブロックチェーン事情についてはすでにお伝えしましたが、仮想通貨もまた、アフリカ大陸で熱いまなざしを浴びています。

というのも、アフリカには日本のような金融インフラやITインフラがありませんでした。
銀行口座を持たず、有線のインターネット環境がない状態の中、アフリカの経済成長や国の近代化により、部族で暮らしていた人たちが出稼ぎに出るようになりました。

そのとき、問題になるのが「どうやって故郷の家族に送金するか」。

フィンテックなどが登場する以前は現金で持って帰るしかありませんでした。が、それはさまざまな意味で危険を伴います。

そこで登場したフィンテックが安全な送金手段として一気に広まるようになったのです。

M-pesaという日本のLINE Payのようなモバイル決済サービスが出てくると、一気に人が飛びつき、普及するようになりました。

が、モバイル決済もローカルなサービスであり、グローバルに活用することができません。
母国の外に出稼ぎに出る人はどうしたらいいのでしょうか?
換金もまためんどうです。

そこで注目を集めるようになったのが仮想通貨でした。

また、アフリカ大陸は内戦や貧困、汚職などが多発しています。
そのため、国民がそもそも国を信用していないということから、こういう問題が仮想通貨の普及に拍車をかけました▼

サハラ以南のアフリカの多くの通貨は高いインフレと供給管理の失敗で価値を失ってきた。
結果として、コンゴ民主共和国では預金と借入金の9割超が外貨となっており、ジンバブエに至っては2015年に自国通貨を廃止し、米ドルを採用している。
ビットコインは自国通貨が安定しているアメリカの問題に対する解決策だと思われがちだが、こうした自国通貨が安定しない国家では「通貨」として成功する可能性がある

こういったことから、アフリカでは自国通貨よりもむしろ、ビットコインやイーサリアムのような非中央集権的な仮想通貨に信頼が寄せられています。

そして、その信頼はアフリカだけではありません。
おそらく、世界を見渡しても、誰もが次のような選択をするのではないでしょうか▼

アフリカの通貨とビットコインどちらで受け取りたい?と聞かれたら、ほとんどの人はビットコインと答えると思います。アフリカの通貨を日本で換金できるところは少ないですが、ビットコインの方がまだグローバルで流通量が多く、換金性が高いです。

アフリカにおける仮想通貨の活用や事業

では、どのように仮想通貨が活用されているのでしょうか。
送金や決済の手段として用いられている他、次のような試みが始まりました▼

ビジネススクールの学費決済に仮想通貨

南アフリカの著名なビジネススクール「Red & Yellow」が学費の支払いにビットコインを受け入れました。これは、貧困や内戦で苦しみ、かつ金融インフラが整っておらず、自国通貨を信用できないアフリカ大陸の人々にとっては重要なことです。

教育においてアフリカの人々が直面しているもう一つのハードルは、安定した金融機関へのアクセスが不十分なことだ

金融インフラの不備は、学生ローンや助成金のチャンスを失うことにつながります。アフリカでポテンシャルの高い人材がいたとしても、自助努力のみで、金融の援助が受けられなければ、そのポテンシャルはつぶれます

アフリカにおいてビットコインの利用が増加することによって、経済的な機会だけでなく教育の機会も拡大する

そして、▼

ビットコインはアフリカにおいてより良い暮らしのためのライフラインを提供している。
アフリカの人々は、仮想通貨を通してグローバルなオンライン経済にアクセスすることができる。
加えて、仮想通貨によってアフリカの多くの地域で発生する激しいインフレを回避することが可能だ。現在、仮想通貨は教育の機会を増進している。

つまり、アテにならない自国通貨では海外からも信用されません。結果、たとえ手元に資金があったとしても世界的には受け入れ拒否されます。

でも、もしかしたらビットコインやイーサなら受け入れ可能になるかもしれないのです。

我々先進国の人間は、お金の問題と考えると、どうしても「手元に資金があるかどうか」を真っ先に考えてしまいます。
もちろんそれは重要なのですが、そもそもその通貨が世界的に信用されているかも重要な要素です。

「交換手段」としての貨幣の価値は信用されてこそ生きます。

ビットコインやイーサの価値は、アフリカの既存通貨のそれよりも上回るのです。

セネガル出身のアメリカ歌手、自ら仮想通貨を発行

また、アフリカでは自ら仮想通貨関連ビジネスを立ち上げる人、仮想通貨でアフリカに関与しようとする人も少なくありません。

セネガル出身の有名歌手エイコンは、自ら仮想通貨を発行することを計画しました▼

 米R&B人気歌手のエイコンは6月18日、世界的広告賞「Cannes Lions International Festival of Creativity」で開かれたパネルディスカッションの場でブロックチェーン(分散型取引台帳)と仮想通貨はアフリカの救世主になるとして、自身が立ち上げを企画する仮想通貨「エイコイン(AKoin)」と仮想通貨都市建設の構想について語った。

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鈴木まゆ子 / 21262 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。