ベネズエラ国民の間で”民間”仮想通貨が再び人気

ベネズエラ国民の間で、ビットコインやいーさりあむなどのいわゆる「民間」仮想通貨が再び人気となっています。

国民の間での仮想通貨人気や通貨ボリバルの発行コスト削減などの理由から独自仮想通貨ペトロ発行に踏み切ったマドゥーロ大統領。

景気のいい発言をともないながらプレセールも行われましたが、どうやら誰からも相手にされていない模様です。

ベネズエラの自国通貨・ボリバルとビットコイン間の週間取引量が史上最多記録を更新している

2017年初めに最初の仮想通貨ブームが起きたベネズエラ。
週あたりのビットコイン購入量は805ビットコインを記録しました。

2017年の後半にかけて取引量は一時下がったのですが、その後再び上昇しています。

ちなみに、ベネズエラ国内での「仮想通貨への資産移動」はすでに2016年から始まっています▼

ビットコイン投資は18年初めから中ごろにかけて再び急増している。
ベネズエラ通貨のボリバルからビットコインに交換された取引額は3月から4月にかけて138%上昇し、4月から5月にかけてさらに39%上昇した。

邦貨ボリバルからの直接投資が多いようで、▼

ビットコインへの投資額は5月最終週は約4.9兆ボリバルだったが、6月の第1週には40.8%増加し、6.9兆ボリバルに達した。

背景には「ハイパーインフレ未解決」

この背景にはベネズエラのハイパーインフレの進行にあると言われています。

邦貨ボリバルが紙屑同然(といいつつ、「紙」だからこそ捨てられず再利用されている現況)、価値は下落し続けました。
フォーブスによれば、5月下旬のインフレ率が2万5000%を超えたとのこと。

そして、ベネズエラの奇策”自国仮想通貨構想”もハイパーインフレには無力だったようで、▼

 2月の発行自体は失敗とは言えないが、結局ベネズエラ経済を改善するには至らなかった。
ペトロが無力だった理由

ペトロが無力だった理由

原因は2つあったのではないかと言われています。一つは、ベネズエラ経済そのもの問題の本質。

そもそも、ベネズエラ経済の破綻は、ベネズエラの政治と外交に原因があります。
社会主義的な独裁政権、政治の混乱、そして社会主義的風潮を嫌うアメリカなどからの経済封鎖によりベネズエラは「資源があってもどこも買ってくれない」状況になりました。
同時に、アメリカからの経済封鎖を受けるということは、世界からの信用を失うことにも直結します。

「民主主義<社会主義」という価値観で世界の経済が動くのならまた違うのでしょうが、現時点では逆です。

この状況下で、フィジカル通貨から仮想通貨に切り替えしたところであまり意味がないのです。

ちなみにこの予測は昨年も書きました▼

もうひとつの理由はコチラ▼

仮想通貨自体が2017年後半に世界的なブームになったものの、2018年が明けると価格の暴落とともにブームが過ぎ去った
2017年後半の仮想通貨価格の暴騰と世界的ブームを見てマドゥロ政権はペトロの発行を決めたと思われるが、発行する頃にはすでにバブルは弾けブームは終わっていた

インドも独自仮想通貨”ペトロ”を拒否

独自仮想通貨の利用を広めるべく、諸外国との通商の決済もペトロの利用をもちかけるベネズエラ。
しかしそれは難航している様子です。

ベネズエラ政府は、インド政府に対して『ペトロを使って購入すれば原油を30%割引する』という交渉を行っていました。

しかし、その交渉はうまくいかず、▼

ベネズエラとイランの間の関係を会議で議論している間にインドの外交通商大臣であるSushma Swaraj(スシュマ・スワラジ)氏は、インドの中央銀行(RBI)の指示と同様に「インドにおける仮想通貨の禁止は、いかなる形の仮想通貨取引も受け入れられない」と述べています。

イランもペトロ決済を拒否しています。

インドとアメリカは決して仲がいいわけではありません。
トランプ政権による高い関税に対抗する姿勢を見せています。
また、アメリカの対イラン制裁にも「従わない」としています。

このペトロ拒否の背景については、、インド自身が「仮想通貨そのものを国内で禁止しているため」としています。

ただ、そうは言いながらも、大手仮想通貨取引所Bitfinexはペトロを拒否▼

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 3716 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は現時点(2017年)では投資(というより投機)の手段として着目されています。
しかし、その基礎技術であるブロックチェーンを含め、今後AIとともに、人間の未来をより効率的に、かつ安心できる社会にしていく可能性のあるものではないかと思っています。

個人だけでなく、国としても注目のアイテムなのが仮想通貨です。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問についてお伝えしたいなと考えています。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。