金融庁への交換業者登録、初の”強制撤退”1社

今年から厳しくなった金融庁の登録審査。
これまで行政処分を受けたり、自ら登録申請を取りやめたりした事例はありました。

今回、”初めて”強制撤退を余儀なくされた登録申請がありました。

金融庁は、みなしの仮想通貨交換業者FSHO(エフショー、横浜市)の登録を拒否する方針だ。
交換業を手がける体制が整っていないと判断し、市場からの撤退を迫る。
6月7日には業務停止期間が終わる。
金融庁は業務再開を認めず、FSHOが申請を取り下げなければ登録を拒否する方針だ。

参考:これまでの登録審査における金融庁の対応

FSHOは犯罪の可能性のある取引を容認していた可能性

これまでの行政処分については、「自社と顧客の資産管理を区別できていない」などといった理由によるもの。
程度の差もあるかと思います。

業務停止命令が下ったのはその中でも「悪質」だと認められるものでした。

犯罪の疑いがある取引での確認やシステムリスクの管理態勢が不十分だったと金融庁から業務停止命令を受けた。

そして、ビットステーションとFSHOは

「顧客資産の私的流用」
「研修不十分など、社内規則に基づいた運営がなされていない」
「複数回にわたる高額の仮想通貨の売買にあたり、取引時確認及び疑わしい取引の届出の要否の判断を行っていない」

といった”悪質”な理由で業務停止命令を受けていました。

ビットステーションはこの後、登録申請を自ら取り下げましたが、FSHOは取り下げず。
業務停止命令の起源は6月7日、つまり「明日」。
このままだと、FSHOはこれまでの処分のなかで初めての「強制撤退」処分を受けることになります。

みなし業者16社の状況について(6/5時点)

みなし業者16社の状況について(6/5時点)

ブルードリームジャパン、7月9日に自主廃業

このほか、今年4月に先述の2社と同じく業務停止命令を受けたブルードリームジャパン。
こちらは7月9日で自主廃業することになりました。

同社が発行する独自の仮想通貨(BDコイン)について、自己勘定と社長個人の売買で価格形成している事実を説明しないまま、市場価格であるかのように見せかけて顧客に売買の勧誘をしていた。
独自の仮想通貨に関するセミナーへの勧誘等を行わせている外部委託先の活動状況等を把握しておらず、委託業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な措置を講じていなかった

こういった状況をまとめると、次のようになります▼

コインチェックについては、マネックスGによる買収と金融庁との交渉により、「登録業者」になるのではないかと言われています▼

まとめ

まとめ

業務停止命令は金融庁が出す行政処分のうち、業務改善命令以上に重いものとなっています。
金融機関の法令違反が著しい場合や、財務内容の悪化が深刻な場合などに、期限付き(たいてい半年)で業務の一部または全部を停止することを命じるものです。

これらの処分は仮想通貨が「金融商品」に類似すると考えられているためであり、だからこそ投資家保護とコンプライアンスの遵守をより厳格に行わなくてはならないためのものです。

仮想通貨の初期は、勢いとノリでベンチャー乱立状態だった仮想通貨取引所。安全性や対応のスピードは二の次で、とにかく”拡大””顧客獲得”の一色でした。

しかし、その普及が一定程度進めば、次は「セキュリティ」「信頼」「情報公開」が重要課題となってきます。

コンプライアンスの甘いベンチャーは今後より淘汰されることになるでしょう。
逆にセキュリティや顧客対応に資金を充てる余裕のある大手や体力のあるベンチャーが生き残るようになると思われます。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は現時点(2017年)では投資(というより投機)の手段として着目されています。
しかし、その基礎技術であるブロックチェーンを含め、今後AIとともに、人間の未来をより効率的に、かつ安心できる社会にしていく可能性のあるものではないかと思っています。

個人だけでなく、国としても注目のアイテムなのが仮想通貨です。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問についてお伝えしたいなと考えています。


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