アメリカ、イランへ追加の経済制裁を決定

イランの核合意離脱、アメリカの追加制裁が決定的に

イランの核合意離脱、アメリカの追加制裁が決定的に

イランが核に関する多国間合意から離脱したことをうけて、アメリカのトランプ大統領はイランに対し追加制裁を近く発動することを明らかにしました。
また、米政府は、イランの企業3社とイラン人6人がイラン革命防衛隊の不正なドル資金調達に関与したとして、経済制裁を加えることを発表しました。

トランプ米大統領は8日、原油取引を制限する「国防授権法」を含む4つの法律に基づく経済制裁の再開を関係閣僚に指示した。

これに加え、ボルトン米大統領補佐官は13日、テレビインタビューで「今回の経済制裁のイランへの影響は莫大だ」とした上で、次のように答えています。

、米国の対イラン制裁の再開の影響は「莫大だ」と述べた。

情勢が緊迫する中、イラン市民は仮想通貨で国内資産を海外に移す試みを積極的に行っているようです▼

ボルトン氏は13日のインタビューでイランに進出している欧州企業も制裁対象に「なりうる」との考えを示した。欧州諸国は米国のイラン核合意からの離脱を批判しているが「欧州は最終的に米国と協調することが彼らの利益だと認識するだろう」と語った。
イランへの経済制裁の仕方はベネズエラへのそれと似ている

イランへの経済制裁の仕方はベネズエラへのそれと似ている

制裁の主体が同じアメリカなので当然のことですが、イランへの経済制裁の仕方がベネズエラの仕方と似ています。
制裁対象の国だけでなく、その取引さえも制裁対象とするというもの。
以前ほどの覇権国家ではなくなったにしても、アメリカの世界へのコントロール力は今も衰えていません。

そして、この経済制裁に対する結果の現象もまた、ベネズエラと似ています。▼

イラン市民、仮想通貨で資産フライト

危機が迫れば人は「いかに資産を確保するか」を全力で模索します。
タックスヘイブンに資産を回避させるのは税回避以上に「国に資産を没収されたくない」という人の心理が表れています。

その回避手段は一つだけではありません。
仮想通貨もまた、資産隠しの一手段なのです。

米国がイランの核開発をめぐる多国間合意から離脱したことをうけて、イラン国民がますますビットコイン(BTC)や他の仮想通貨を頼りにするようになっている。
イラン国民はこれまでに仮想通貨で25億ドルもの額を国外に送金することに成功したという。

加えて、国外への資産移動だけでなく、国内での「仮想通貨でのやりとり」も活性化している模様▼

イランでは現在17人が、世界的に売り手と買い手をつなげる「ローカルビットコインズ」というウェブサイトを通じて、ビットコインを販売している
背景には「ハイパーインフレへの懸念」

背景には「ハイパーインフレへの懸念」

この背景には、市民のインフレへの懸念があります。

イランではオバマ政権時代の合意の失敗から、国の通貨であるリヤルの価値がこの半年で4分の1までに下落、通貨危機に追い込まれています。
イラン政府は公定レートと実勢レートの統一を図り、また、各銀行の為替部門への規制を強めています。
一般的な金融機関が資産フライトに使えないとなると、頼れるのはP2Pシステムで海外にお金を移せる仮想通貨なのです。


ただ、すでに通貨の価値が下落している中、仮想通貨を決済手段にできる人は少ないのではないかとも言われています。

さらに、▼

イラン国民はまだ仮想通貨を使ってなんとかお金を国外に移せるかもしれないが、「彼らの取引の送り元と送り先がわからないようにするために、ミキサーのようなサービスを利用する必要があるだろう」
モネロやライトコインのような匿名性を重視するコインの方がもっと便利かもしれない

仮想通貨の今後の価値の判断の材料のひとつとして、「送金スピード」「詰まり具合」などが注目されています。

かつ、仮想通貨は先進国ではいまだに「投機手段」ですが、経済危機に追い込まれている国にとっては「生きる手段」です。
そこには「すばやく資産を移す」「わかりにくくする」ことが求められています。

そして、経済危機は、債務超過を抱える日本やアメリカにとっても他人事ではありません。


今後の期待値を測るうえでの重要指標になっていくのかもしれません。

イラン、独自仮想通貨の準備整う

さらに、イランは先日、独自仮想通貨の試験的発行の準備が整ったと発表を行いました。
この独自仮想通貨発行の動きもベネズエラとよく似ています。

過去のイラン独自仮想通貨の記事はコチラ▼

ブロックチェーンに基づくデジタル通貨に関するポスト・バンク・オブ・イラン取締役会で、イラン初となるデジタル通貨の試験的実装に必要な措置が、イランのエリート層によって始まったことが確認された。試験的モデルは、イランの金融システムに対して検討・承認のため提出される

ただ、この独自仮想通貨はイスラム圏であるイランにとっては重要な課題があります。
それは「資産的裏付け」が必要となることです。
イランにとっての第一の資源は石油と言うことになりますが、これが仮想通貨の裏付けになるかどうかはまだ明らかになっていません。

イランの核合意離脱により、軍事、経済(原油価格含む)において緊張が高まっている昨今。
仮想通貨の動向においても注目していきたいところです。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。