「無断の電気泥棒」として最近ネット市民を悩ませるクリプトジャック。
閲覧者やアプリDLの主のスマホやPCのパワーを利用したマイニングで戦々恐々とする人は少なくありません。

ただその一方、この仕組みを善意に活用しようという動きもあります。
ユニセフが先日、マイニングスクリプトCoinhiveを活用した途上国支援を行うべく、呼びかけを行いました。

 ユニセフのオーストラリア支部は4月29日、仮想通貨を採掘するために必要なコンピューターの処理能力を、寄付として受け付ける計画を発表した。

↑↑こちらが、採掘パワー寄附のためのWEBサイトのお知らせツイートです。

「許可制のマイニングパワー寄附サイト」
「寄付者が関わるか否か、関わるとしたらどれだけCPUパワーを提供するかなどを主体的に決めることができる」

としています。

ただ、そうは言いながらも、採掘のソフトウェアの種類は、明示されていません。
ユニセフ側は「通常のサーバでも設定や構成を開示しないでしょ」と問題視していません。


一部の調査によれば、Coinhive変形型のアースドマインが使われているのではないかとしています。

また、ユニセフ側は、このCPUパワーの寄附システムに関し、次のように説明しています▼

寄付する処理能力の量をユーザーが減らすことができる
採掘は、ユーザーのコンピューターには全くの無害

「許可制、つまり寄付者の意志で関わるかどうかをきめることができる」
「どれだけ関わるかを自分で決めることができる」
「だから問題がない」


___そう言われれば一般人としては「そうなのか」と返事するしかありません。
ただ、だからといって、それは「潜在的なリスクまですべてオープンになっている」ことを意味するものではありません。

実際、一部専門家からは次のような懸念が出ています▼

コンコーディア大学が最近発表した仮想通貨採掘に関する研究では、自ら進んで仮想通貨の採掘に参加しているユーザーでさえも、電気代が上がったり、インターネットへの接続やコンピューターの動作が遅くなったり、使用機器の寿命が短くなるといった点に気づいていないことがあると指摘している。

「同意があるから問題がないわけではない」という意見も

閲覧者CPUを前向きに(?)活用しようとする側の意見として必ず出るのが

「許可制で本人の同意を得ているのだからいいじゃないか」。

しかし、それについても「倫理的にどうなのか」という意見があります。
その理由は次のようなものです▼

利用者が自身のCPUがマイニングに使われることに同意したとしても、完全に同意の内容を理解できない可能性もあり、倫理的な問題が残る

先ほど書いた電気代の問題やデバイスやインターネット環境ヘのダメージもそうですが、そもそも「そのプログラムの内容をどれほど熟知しているか」の問題があります。
ブロックチェーンや仮想通貨の動く仕組みをきっちり理解している人とそうでない人の差ゆえの「倫理的問題」です。

この状況は、マイホーム購入の場面をイメージしていただけると分かりやすいかもしれません。

マイホームを買う際、チラシで「あなたの負担する金額はたったこれだけ!」と書いてあります。
見る人が不動産関連の知識がなければ「たったそれだけなのか」と信じてしまいます。
しかし、実際には、別途不動産取得税や印紙税や手数料が購入時にかかります。ケースによってはリフォーム費用がかかるかもしれません。
また、購入後は固定資産税や修繕費などが維持費としてかかってきます。
これは、「不動産関連の知識がある人だからこそ」予測のつくことです。

つまり、「あなたのCPUパワーでマイニングさせてください」と言っている側の言うことを100%信じるにはそれなりの知識が必要であるということです。
相手のいうことを信じて仮にあなたの電気代が予想以上に上昇したり、PCやスマホが使えなくなったとしても、相手は補償してくれません。自己責任です。

クリプトジャックを仕込んだウェブサイトは3万以上

さらに、次のようなリサーチ結果が明らかになっています▼

研究者がサーチエンジンPublicWWWを利用し調査した結果、3万以上のウェブサイトがコインハイブスクリプトを使っていることが分かった。Javaスクリプトの仮想通貨マイニングスクリプトを使うすべてのウェブサイトの92%を占めている。

■まとめ■


インターネットの登場により、情報だけでなく、マンガや音楽、ゲームなどありとあらゆるエンターテイメントを「無料」で楽しめる時代がやってきました。
しかし、本来、すべてのコンテンツやプロダクト、サービスは「有料」であるはずです。
なぜなら、それらには必ずコストがかかっているから。
無料はただの戦略でしかありません。無料がデフォルト設定のものは本来存在しません。

ただ、ほとんどのネット市民は「無料が当たり前」とばかりにコンテンツを消費していきました。
無料による過当競争に疲れたWEBサービス提供者は、そのままだまっていることはないでしょう。
だからといって「有料にします」は言いにくい。
なぜかというと、ユーザーが離れていく可能性が高いからです。

そこで使うのが「マイニングスクリプトでおカネの代わりに電気代をもらって別のところからお金をもらう」という仕組です。

現状がその状態の始まりだとすれば、「無料のインターネット」の時代は終わりつつあるのだと言えます。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。