この半年で不正アクセスが急増中

仮想通貨が昨年末よりブームになって半年。
これに伴い、仮想通貨口座への不正アクセスが急増しています。
今後も仮想通貨はますます普及していくでしょう。
その将来を考えると、この不正アクセス事件は他人事ではありません。

「ビットコイン」「リップル」などインターネット上の仮想通貨の個人口座が何者かに不正アクセスされ、別の口座に送金される事件が今年1~7月に33件あり、約7650万円の被害が出ていたことが警察庁の調べで分かった。
警察庁によると被害は、2月1件▽5月8件▽6月14件▽7月10件。6月までの仮想通貨ごとの被害状況をみると、リップルが2960万円で最も多く、ビットコイン2929万円▽イーサリアム20万円▽ネム10万円--などと続いた。

月を追うごとに被害件数が増加、そしてやはり主要仮想通貨であればあるほど、被害額も大きくなっています。

同庁は上半期(1~6月)に昨年1年間の約4倍の相談を受けており、中には6300万円が口座から送金されたケースもあった。

参考:不正アクセスとは?

不正アクセスとは、他人のID・パスワード等を使って、本人になりすましてアクセスし、不正に利用することをいいます。

不正アクセスの手段はさまざまありますが、サイト閲覧によるウイルス感染、フィッシング詐欺、パスワードリスト攻撃などが代表的です。

被害の現状

被害の状況としては

・仮想通貨の口座とネットバンキングの両方を不正アクセスして換金・送金
・他者名義の仮想通貨口座を利用して仮想通貨を購入

というのがあるようです。

不正アクセスによる仮想通貨の盗難

仮想通貨の口座にログインするには、パスワードなどの認証が必要だが、何らかの方法で不正にログインされ、口座内の仮想通貨が勝手に別の口座に移されていた。海外などで現金化された可能性があるという。
ネットバンキングのこの手口の不正送金では、19件(計約1億400万円)確認された。うち7件では取引所側が不正に気付き入金を阻止したが、12件で約3500万円の被害が出たという。
ネットバンキングによる被害は減っていたのだが・・・

ネットバンキングによる被害は減っていたのだが・・・

これまでもネットバンキングにより不正送金は多々ありました。しかし、近年、都市銀行を中心に、不正送金のあったIPアドレスを厳重に管理するなどにより、被害は減少しているところでした。

仮想通貨ブームに伴い、この被害が再び増加に転じる可能性も否めません。

口座所有者以外の何物かによる仮想通貨購入

ネットバンキングの電子決済サービスが悪用され、仮想通貨が不正に購入される事件も発生。
ネットバンキングの不正送金では、電子決済サービスで仮想通貨取引所のアカウントに送金する新たな手口が、19件(計約1億400万円)確認された。うち7件では取引所側が不正に気付き入金を阻止したが、12件で約3500万円の被害が出た。

ランサムウェアによる身代金要求

警察庁によると、今年5月に世界各地で発生した身代金要求型ウイルス「ランサムウエア」の感染被害は、国内では36件あった。いずれもパソコンなどのデータが暗号化され、暗号を解除する代わりに仮想通貨などを要求された

ただし、この不正要求により身代金を払ったケースはないそうです。
仮想通貨の投資家の多くが現役世代であり、危険を察知する能力が高いためと思われます。

悪質商法や詐欺の手口も

今年上半期に全国の警察に寄せられたサイバー犯罪に関する相談は6万9977件(昨年同期比4.9%増)で、2001年以来最も多かった。ビットコインなどの仮想通貨を取引するアカウントを乗っ取り、不正送金をする新たな手口も確認されたのが影響した。
警察庁によると、ネット上で商品代金をだまし取るなどの詐欺・悪質商法関連の相談が3万6729件もあった。

不正アクセスの原因はセキュリティの甘さ

二段階認証は必須

二段階認証は必須

不正アクセスの原因を見てみると、二段階認証を行っていなかったことが原因の9割以上になっています。
日本の取引所では二段階認証を勧めるところが多く、管理がわりと厳重なのですが、二段階認証にするか否かも投資家自身の選択。
そして、海外の取引所は二段階認証を行っていないところもあり、こういうところが不正アクセスを招いているようです。

被害の出た取引所はいずれも、ログイン時のID・パスワードとワンタイムパスワードなどの2段階認証を導入していたが、23件の被害のうち20件では利用されていなかった。

不正アクセスへの対策

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 13615 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。