ビットコインの6500ドル台への下落をはじめ、軒並み全面安となっている仮想通貨市場。

この背後にはCBOEのビットコインETF申請に関する米SECの決定延期がある、という見方が一般的です。

WSJ「仮想通貨で組織的な価格操縦が行われている」

ただ、その一方、「組織的な価格操作があるのではないか」という疑いも持たれています。
米の大手メディアであるウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がこの件に関し、次のように報じました。

特定の通貨を価格操作(パンプ&ダンプ)し収益をあげる行為が121個の仮想通貨で行われている
018年上半期の期間だけで複数の仕手グループが175のパンプ&ダンプを起こしており、仕手グループの収益額はおよそ8億2500万ドル(約825億円)

WSJが仮想通貨市場について調査を行ったところ、次の現象が見られたとのこと▼

様々な仮想通貨の価格を吊り上げて売りたたく、いわゆる「パンプ&ダンプ」(「風説の流布」)の手法がみられた

▼パンプアンドダンプを含めた詐欺についての解説はコチラ▼

利用された仮想通貨は121ですが、スキームの数は175だったとのこと。

「このようなグループが複数存在し、潜在的に何百万人、何千万人もその活動に加わっている」
こういうった活動が「招待によってアクセス可能なプライベートなチャットルームで行われ、匿名のモデレーターによって管理されている」

Binanceで突然価格が上昇した「クロークコイン」

そして、世界最大手の仮想通貨取引所Binanceで扱われているクロークコインを例にあげてWSJは説明。

このアルトコインは今年に入り、何度も価格上昇をしているのですが、この動きこそがトレーディング集団による相場操縦であるとしています。

「ビッグ・パンプ・シグナル(Big Pump Signal)」というトレーディング集団によるもの
 「クロークコインの価格がバイナンスで急騰した。ビッグ・パンプ・シグナルが、フォロワーに買いを入れるようにテレグラムにメッセージを送った直後のことだ」
「バイナンスでビットコインとのペアで最も取引されている上位10銘柄の価格は、クロークコインが急騰している間、ほとんど動かなかった」

▼7月、Binanceが緊急メンテナンスを行った原因もシスコインのパンプアンドダンプだったといわれています▼

米司法省、5月から市場操作について調査を開始

ただ、この動きに気づいたのはWSJが最初ではありません。
すでにその疑いはもたれており、

米司法省により5月から調査を開始▼

米司法省は、ビットコイン(BTC)価格が仮想通貨トレーダーによって相場操縦されている疑惑について捜査を行っている

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鈴木まゆ子 / 1525 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。