米SECのクリプトマム「公平でバランスの取れた規制が仮想通貨には重要」

Peirce氏は2月8日、米ミズーリ大学法科大学院で、「最適化された規制の原則」について講演を行いました。

終始一貫して、「仮想通貨(暗号資産)の技術革新を阻害しない、公平でバランスのとれた規制の重要性」を主張しています。

公正な仮想通貨規制の枠組み作りには、規制する側とイノベーターや起業家との対話が不可欠

「真に分散化したネットワーク上のトークン販売は証券法の対象外」

ピアース氏は、70年前に投資契約か否か、つまり証券に該当するか否かの判断基準であるHoweyテストについて言及。これの適用対象範囲が過度に広いとして仮想通貨に対する適用について注意を述べています。

特に問題となるのは、トークンが「投資契約」として販売されたかどうか
ICOプロジェクトに対する資金集めのために、投資家へトークンという「証券」を売った場合は、当然、既存の証券法が適用される。

しかし、

「投資契約」としてではなく、機能しているネットワークで「使用するため」に販売されたトークンは、証券法の適用外となる

なぜかというと、

必要な開示を行うための発行者またはプロモーターを特定できるかどうかの重要性は低下する」ため

さらに、トークンが資金調達目的だったとしても、場合によっては証券法の適用対象から「後付け的に」外れることもある、としています。

実際に販売された品目の性質(Howey判例の場合、果樹園の土地=ICOにおけるトークン)だけではなく
その取引の性質(果樹園運営企業の利益の分配供与)により、判断される

したがって、

証券として販売されたのち、その取引の性質が変化した結果、証券法の適用が適切でなくなるケースも考えられる

▼Howeyテスト(ハウェイテスト)とは▼

証券法の遵守が困難で中止せざるを得ないプロジェクトも

同氏によれば、仮に合法であったとしても、そのプロジェクトの目的と照らし合わせると証券法遵守が難しくなり、中止に追い込まれざるを得ないものもあるとのこと。

なぜかというと、トークン発行体が証券法適用対象として考えられる「特定の企業」ではなく、「個人の集合体」にすぎないことがあるためです。
仮想通貨(暗号資産)の概念はそもそも非中央集権的であるため、トークンのエコシステムが既存の証券法の適用対象として考えられるものと実質的に異なることもあるわけです。

関連するまとめ

中央銀行”独自”仮想通貨の行方|欧州議会「破壊的な影響の可能性」、元日銀審議委員が示…

中央銀行発の”独自”仮想通貨について、見解が分かれています。先日、民間の仮想通貨については容認姿勢を見せた欧…

すずきまゆこ / 3362 view

すずきまゆこ

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。