「仮想通貨を決済手段に」がなかなか受け入れられない現状

金融情報企業Investing.comが行った調査で「Amazonブランドでほしい商品」に「仮想通貨(暗号資産)」が12.7%の回答率で登場。
また、BinanceのCEOであるCZは「仮想通貨を決済手段として受け入れない理由がわからない」とツィートしました。

いくつか理由があるかと思いますが、その一つにはメジャーコインの決済の遅さがあるでしょう。
ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)はトランザクションの多さにより、手数料が高くなりがちですし、かつ決済スピードも決して速いとは言えません。

だからこそ、ライトニングネットワークの開発や、▼

ETHコンスタンチノープルが計画されているわけです。

「仮想通貨でなくても普通の電子決済でいいじゃないか」という意見

また、仮想通貨決済が進まない理由のひとつとして、

「何も仮想通貨でなくたって、法定通貨の電子決済でいいじゃないか」

というのがあります。

決済スピードという点だけを見るならば、そうかもしれません。
すでに中国やスウェーデンなどを中心に、世界では電子決済が浸透しつつあります。

日本でも、PayPayの登場を機に、コンビニなどで一気に電子決済が進みはじめた模様です。

法定通貨のリスクは「国際情勢に左右されやすい」こと

ただ、「既存の決済システムか電子決済か」という論点ではなく

「中央集権的な法定通貨か、それとも非中央集権的な仮想通貨か」

で比較した場合、法定通貨のリスクが浮上してきます。
それは国際情勢の影響を受けやすいという点です。

先週、決済システムプロバイダーのWorld Firstが米国Amazonの店舗決済市場から撤退することを明らかにしました。

親会社が英国を本拠地とするWorldFirstは、中国のAnt Financialに買収される過程にあると理解されています。

It’s understood that WorldFirst – whose parent company is U.K. based – is in the process of being acquired by China’s Ant Financial.

国際送金施設の撤退には理由はありませんでしたが、現在の米中貿易戦争が関係していると考えられています。

No reason was given for the withdrawal of international money transfer facilities but it’s thought that the current U.S. – China trade war is implicated.

このような問題は、暗号通貨では発生しません。

An issue of this nature can’t emerge with cryptocurrency.

また、米国覇権主義が世界各国での経済不安や政府不信を引き起こしており、それがさらに仮想通貨需要の増加につながっていることはすでに何度かお伝えしています。

経済活動は「ボーダーレス」、一方法定通貨の電子決済は「国内のみ」

また、法定通貨の電子決済は国内だけです。
しかし、経済活動はすでにボーダーレスとなっており、「国内だけでしか使えない法定通貨の電子決済」には限界があります。

事実、楽天は、そのことを見越してか以前、ロシアでの仮想通貨事業計画が持ち上がりました。

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すずきまゆこ / 1436 view

すずきまゆこ

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。