韓国金融委員会(FSC)、「ICO禁止を維持」をあらためて明示

「アジアのクリプトバレー」を目指す韓国。
ブロックチェーンを国家の産業振興につなげようとするスタンスは相変わらずですが、その一方、仮想通貨関連に対しては、ある意味慎重姿勢を崩していません。
一昨年の10月以来、韓国では国内でのICO(イニシャル・コイン・オファリング)が禁止されています。

そして、今年の1月30日、韓国の金融委員会(FSC)はICOに関する調査結果を発表。これに伴い、ICO禁止スタンスを維持する旨を発表しました。

今回の調査は2018年9月から11月にかけて行ったもので、22社を調査した。

ただし、すべてが答えたわけではなく、

また、アンケートを送った22の企業は2017年の下半期よりICOにより、総額5億900万ドル(約554億円)を調達したといわれる、いわゆる「成功組」です。

この調査により明らかになったICOの実態は、

、ICOは海外の発行体を通じて行われているが、実態としては韓国の規制を迂回する目的であり、韓国人の投資家から資金を集めていた

具体的には、

国内企業はICO禁止の政策を迂回して、シンガポールなど海外にペーパーカンパニーを設立し、海外ICOの形式を取ったが、国内企業とはほとんど変わらなかった
海外のペーパーカンパニーに、ICO以外の業務が見られず、国内の企業が主な広報や開発の業務を担当しており、国内企業とそのペーパーカンパニーの間でイーサリアムによる送金を行なっていた 
海外で行われたICOは、韓国語のホワイトペーパーや宣伝資料から、実際韓国の投資家に向けたトークン販売と思われる
ICOを行なった複数の企業は、重要な事業内容や財務情報などは公開されておらず、偽情報なども掲載したため、プロジェクトの開発陣・経営陣に正当性の懸念がある
プロジェクトに関する内容では多くの専門用語で書かれていたため、投資家にとっては難解な場合もあり、情報開示の透明性が欠如している
多くの対象企業は、ICO調達の資金内訳を求めた金融監督院に対して、情報提供を拒否している

ICO禁止の理由は「投資リスクが高いこと」

韓国のICO禁止の理由は「投資リスクの高さ」にあります。

今回のアンケート結果でICOの実態がFSCの懸念を立証するものとなったわけです。
これを受けてFSCは今回の調査結果につき、次のようにコメントしています。

「ICOは投資リスクが高く、国際的な規制も確立されていない状況であることを鑑み、政府はICOの制度化に慎重な姿勢を堅持する」

韓国、2017年10月にICO禁止

韓国では2017年10月にICOを全面的に禁止しました。

この後、仮想通貨取引についても禁止の発表が行われましたが、FSCが否定。

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すずきまゆこ / 4596 view

すずきまゆこ

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。