仮想通貨(暗号資産)とICOは冬の時代に

仮想通貨(暗号資産)相場は(ここ最近上昇しつつありますが)冬の時代だと称されています。

2017年のような高騰は、2018年には見ることができませんでした。
2019年になれば変わるだろう___そんな期待もありますが、多くのアナリストは「2018年Q1(第1四半期)は低迷が続くだろう」としています。

機関投資家の参入のきっかけとして期待されているBakkt、フィデリティ、ナスダックなどの仮想通貨(暗号資産)事業開始はまだ先だからです。

冬の時代を迎えているのは仮想通貨(暗号資産)だけではありません。
仮想通貨(暗号資産)で出資をし、代わりにトークンを受け取るICO(イニシャル・コイン・オファリング)も同じ。

今、針のむしろに座らされてもっとも痛い思いをしているのはICOプロモーターたちかもしれません。

「逃げようとしているでしょ、みんな困ってるんですよ!」「こっちは数千万円をつぎ込んだんだ!」
昨年11月、「ビットプロパティー」というICO案件の進捗状況を伝えるための説明会が都内の貸会議室で開かれていた。

この「ビットプロパティ」というプロジェクトは、世界各国の不動産の所有権をブロックチェーン上に乗せ、独自トークン「BTP」で不動産に投資できるようにするという構想でした。所有不動産で再生可能エネルギーを用いて売電し、収益はBTP保有者に分配するというもの。

しかし、独自トークンBTPの上場は頓挫。
月2万円と言われていた配当も期待できなくなりました。

その後、さまざまな動きがあったものの、配当どころか同プロジェクトが集めた14億円の資金の返金は期待できなさそうです。
そもそも、このビットプロパティというプロジェクトに実態があったのか、という疑いも出ているようです。

出会い系サイト元運営者が日本で稼いでシンガポールに持ち出した資金の運用を元ディーラーに依頼。
元ディーラーがスポンサーとなって仮想通貨やブロックチェーン関連のビジネスを日本で立ち上げた。
それらのビジネスには正業もあったが、日本クリプトカレンシー協会のようなものもあった、ということのようだ。

多くのユーザーにとっての冬の時代の意味とはすなわち「仮想通貨(暗号資産)やトークンの高騰が期待できない」=「期待していた利益が得られない」ことかもしれません。

その心理に便乗した悪質なICO商法が次々と登場したのが2017年だったのでしょう。

また、ICOに関してはこんな話も▼

パンテラ・キャピタルCEO「前回の冬よりマシ」

ただ、以上は「一般ユーザー」にとっての現状の仮想通貨市場の話です。

受益者を抱え、投資案件に対して慎重かつ知見と直感を活かさなくてはならない機関投資家は別の見方をしているようです。

仮想通貨・ブロックチェーンの投資会社パンテラキャピタルのダン・モアヘッドCEOは、ポッドキャスト「Unconfirmed」に出演した際、次のようにコメントしました。

現在の弱気相場について以前の弱気相場ほど心配していない
以前の仮想通貨冬の時代(2014ー2015年)はかなり心配して、胃が痛かった。

今も確かに弱気相場が続いていますが、4~5年前と異なる点もあります。

ブロックチェーンに関しては、もはや期待の時期は過ぎ、実証そして実用化の時期を迎えています。

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元)仮想通貨まとめの志水 / 8701 view

すずきまゆこ

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。