「仮想通貨業界の最大のポテンシャルを秘めるインド」だが現状は曖昧模糊

昨年から世界的な仮想通貨動向の注目の的となっているのが「インドの仮想通貨規制はどうなるか」。
13億人の人口を擁する一大国家における仮想通貨の規制のありようは、仮想通貨業界そのものの動向にダイレクトに影響するからです。

仮想通貨の動向を的確に示唆するとして注目を集めるeToroのシニアアナリストであるグリーンスパン氏。
同氏はインドの重要性を次の一言で表しています。

「仮想通貨業界にとって最もポテンシャルを秘めた国はインド」

しかし、そのポテンシャルが具現化するのには時間がかかりそうです。

昨年仮想通貨ATMの設置者の逮捕を機に、一気に「仮想通貨規制の明確化を」という声が高まったインド。
最高裁から「仮想通貨規制の内容を明確化せよ」という指示を受けた政府ですが、いまだにその進みは難航しているようです。

インド政府高官「規制のタイムラインを決めるのは難しい」

はっきりとしたタイムラインを述べるのは困難

このように仮想通貨規制に関して述べたのは、インド財務省の閣外大臣であるポン・ラドハクリシュナン氏。
28日、インド下院で次のように発言しました。

なぜかというと、

世界的に通用する解決策が欠如し、技術的に実現可能な解決策が必要
財務省は相当な注意を払って(仮想通貨の規制を)進めている

新たな概念である仮想通貨をどのように規制するかについて頭を抱えているというのが現状でしょう。
フィジカルな通貨や有価証券と違って「実態がない」のが仮想通貨。
ブロックチェーン上にあるのは取引の事実の記録であって、「それ」自体はないのです。

そして、当分現状が続くことを同氏は示唆▼

ビットコイン(BTC)のような資産は当面の間、グレーゾーンの状態が続くだろう

中央銀行の独自仮想通貨(CBDC)も棚上げに

また、仮想通貨の銀行との取引を昨夏禁じたインドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)。

同行では独自仮想通貨構想があがっていましたが、これも棚上げになる模様。

インド準備銀行(RBI)は、デジタル通貨発行計画を一時的に停止している状態になっている。
「インド政府は、もはやデジタル通貨を望んではいない。政府はデジタル通貨について検討することですら時期尚早だと考えている」

「民間の仮想通貨ですら規制がままならないのに、デジタル通貨なんぞやっている場合じゃない」。

もしかしたら、そう考えているかもしれません。

また、RBIはビットコインなど民間の仮想通貨の全面禁止を望んでいますが、インドの政府の中では「合法化の方向で行くべきだ」という意見もあるようです。

関連するまとめ

仮想通貨アンケート「新興国の方が仮想通貨を知っている率高い」|日本の子供の6割が「キ…

日銀副総裁はある講演でキャッシュレス決済に前向きでないように見えます。が、世界だけでなく日本でも今後は仮想通…

鈴木まゆ子 / 1132 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。