仮想通貨研究会11回目、金融庁事務局が規制案を提出

金融庁にて定期的に行われている仮想通貨研究会。
先日14日、11回目となる研究会が行われました。

ここで金融庁の事務局が新たな仮想通貨規制案を提出。
内容としては、仮想通貨やICOトークンを「決済手段」としてよりもむしろ「コモディティ」として、そして他の金融商品と同等の扱いをしていこうというスタンスがにじみ出るものとなりました。

ICOを分類、金融商品取引法の対象に

昨今の議論の対象となっているICO。
世界のあちこちでICO関連の詐欺が横行しています。

日本でもこの秋、ICO関連詐欺事件があり、金融商品取引法(以下、「金商法」)違反を理由に逮捕されました。
しかし、現金による出資部分しか起訴できないことに。

仮想通貨による払い込みは金商法の規制対象外だからです。

こういった事件に関連し、金融庁は、仮想通貨ICOに関する資金調達の開示義務などについて、金商法を適用する形で規制面を強化する方向へ。

利用者保護の観点から、一般投資家への勧誘に一定の制限を設けることになりそうです。

まずICOの分類については、

1.発行者が存在しない仮想通貨
2.発行者が存在する仮想通貨
3.発行者が存在し、将来的に事業収益等を分配する債務を負っているもの
1と2は、従来通り仮想通貨と同一視することで「資金決済法」で対応
3に関して、トークンの保有者が投資先事業から分配を受けるなど、”配当を出す投資”と見なされる物に関しては、株式市場の有価証券同様、「金融商品取引法」に基づく登録制の導入を検討
投資に当たるトークンを販売する業者は、流動性の高い株式や債券などの「有価証券の売買・勧誘」又は「引受け」や、顧客から資金や有価証券を預かって管理する「第一種金融商品取引業者」として取り扱い

顧客財産の管理・保全の強化

また、今年は2回、仮想通貨取引所がハッキングされました▼

ホットウォレットで保管する仮想通貨に相当する額以上の純資産額及び弁済原資の保持を求めることが適当

また、信託業務についても触れています。

顧客から預かった仮想通貨を保護するため、「仮想通貨交換業者に対し、顧客を受益者とする信託義務を課すことも考えられる」と指摘

ただし、

信託銀行・信託会社の態勢整備の必要から現時点では全種・全量の仮想通貨を信託にするのは困難

なお、事務局からの提案の一つに上がっているのが「カストディアン規制」。すなわち、

登録制や内部管理態勢の整備、仮想通貨の分別管理、弁済原資の保持といった規制を行う

さらに、参加メンバーからは意見も。
過去のハッキングは非カストディのウォレットが対象だったのではという指摘がなされた上で、

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鈴木まゆ子 / 512 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。