ビットコイン、12月5日現在3000ドル台で推移

仮想通貨全体の市況が振るわない中、目立つのがビットコイン不況。

11月上旬までは6000ドルがサポートラインかと思われていましたが、ビットコインキャッシュのハードフォークの難航、Bakktの延期、米SECのICO取締強化といった相次ぐネガティブ材料により、さらなる売り圧力が加わりました。

ビットコインが断続的な重要ライン抜けで下落
20時時点では一時リバウンドが見られるも、依然弱気相場を抜けきれずにいる

そして、日本時間12月5日6時30分現在、ビットコインは3870ドルです。

投資家から見えばただの下落であり、買い相場かもしれません。

ただ、仮想通貨のベースであるブロックチェーンを考えると、現状の価格低迷は、ビットコインそのものの公平性にとって危機的な状況と言えます。

なぜなら、51%攻撃リスクが高まるからです。

「51%攻撃」とは何か

51% 攻撃とは悪意のあるグループまたは個人により、ネットワーク全体の採掘速度の 51%(50% 以上)を支配し、不正な取引を行うこと
ひとつのノードが全体の計算能力の過半数を支配すると、

(1)不正な取引の正当化
(2) 正当な取引の拒否
(3) 採掘の独占

を行うことが可能となります。

パブリックブロックチェーンでのマイニングは、原則として「誰でも参加」できます。
悪意あるメンバーがマイニングに参加してもブロックチェーンの構造上、改ざん等はできないこととなっています。

しかし、ノードの半分以上を支配することができたら(言い換えるとノードの半分以上を買収で来たら)、誰でも参加できるはずの非中央集権性は崩れ、中央集権的になり、改ざんが可能になります。

つまり、51%攻撃が可能になります。

▼詳しくはこちらをご覧くださいね▼

以前までは、次の理由から「そうそう簡単に51%攻撃は生じない」と考えられていました。

51% 攻撃の脅威により、ビットコインの安全性が確保できないため、ビットコインの価値が下がる。
攻撃者は価値が下がったビットコインを不正に得ても利益につながらない

しかし、ビットコインの認知度の高まりや価値の認識の浸透などから、「ビットコインでの51%攻撃は、コスパがよければやる価値あり」と思う人も増えてきています。

このまま価格が下がり、ビットコインのノードの半分以上を支配できるようになったら、攻撃の可能性は高まるのです。

価格下落が採掘難易度の低下に

なぜ51%攻撃のリスクが高まっているのでしょうか。
背景には採掘難易度の低下があります。

ビットコインの採掘難易度が3日、15.1%下落。2011年の11月1日以来、2番目の下落幅を記録した。

採掘難易度とはその名の通り、ブロックを生成する難易度のこと。
最大のメジャーコインであるビットコインは、大手マイニング企業が相次いで参入してくるほど競争率が高く、その分採掘難易度も高いのです
(個人がマイニングしようとするとこれまでなら確実に赤字)。

これまではそれでよかったのですが、仮想通貨価格の下落はマイニングにも影響を与えています。
POWでのマイニングにおける報酬は、アルゴリズム計算が正しいことにより自動的に与えられる仮想通貨です。
そして、その仮想通貨の価値が高ければ高いほど、ハードウェアや電気代といったコストをペイしても利益が取れます。

しかし、その仮想通貨の価値がさがったら、コストが重荷になってしまいます。
個人マイナーや中小マイニング企業には耐えきれません。

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鈴木まゆ子 / 4285 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。