仮想通貨の市況が”価格以外”でも低迷

仮想通貨の市況が価格だけでなく全般的に低迷しています。
もちろん、下落に次ぐ下落が現在の状況につながっているわけですが、その背景として具体的に挙げられるのは

・ハッキング事件の続発
・世界的な規制の強化
・詐欺やマルウェア感染(クリプトジャック含む)などへの不安
・市況が他の金融商品に比べて読みにくいこと

などです。

しかし、これら「目に見えやすいもの」だけが現在の仮想通貨の全般的な低迷を招いているのでしょうか?

マネックスCEO「日本で仮想通貨が普及しない最大の理由は”税制”」

マネックスグループの松本大社長CEOが11月23日、慶応義塾大学・三田祭で開かれた講演会(主催:経済新人会)「新しい経済の形を創る~情報技術の進歩で変貌する日本経済」に登壇。
講演の中で、松本氏は日本で仮想通貨が普及しない理由について言及、最大の障壁は「税制である」と指摘しました。

仮想通貨の取引で得た利益は「雑所得」に分類され、最大税率で55%が課せられることになっている。

現状、仮想通貨への課税は、雑所得(事業的規模であれば「事業所得」)とされています。
雑所得となると、給与所得など他の所得と合算の上、累進課税が適用されます。
つまり、利益が大きければ大きいほど高い税率が適用されることになるのです。
所得税と住民税あわせて最大で55%の税率が課されることとなります。

一方、株式や投資信託などの売買については譲渡所得というカテゴリで、他の所得とは分離された上で20.315%の税率が課されます。

分離課税のフラット税率だと、儲けてもだいたいいくらなのかが予測できますし、計算が容易です。

FX(外国為替証拠金取引)もかつて雑所得かつ総合課税でしたが、現在は雑所得でありながらも分離課税20.315%が適用されています。

(仮想通貨取引は)現状は過渡期だが、ここ(税率)を下げていかないことには(投資)意欲が薄らいでしまう」

なお、この意見は藤巻健史参議院議員とほぼ同様の意見です。

海外では”非課税””低税率”はめずらしくない

海外の課税では、「非課税」「低税率」は珍しくありません。

ベラルーシでは当面5年間非課税、ドイツではモノ・サービスなどの購入の際に生じた使用益は非課税となっています。

フランスでは、仮想通貨に係る所得税が30%に軽減されました▼

ロシアでは一律13%▼

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元)仮想通貨まとめの志水 / 3515 view

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すずきまゆこ

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。