投資集団SENERの8人が逮捕される

先日14日、警視庁は金融商品取引法違反の疑いで投資グループ「セナ―」のメンバー8人を逮捕しました。
理由は金融商品取引法に定める証券業登録をしないままに出資を募っていたことが理由です。

なお、今回の事件では、出資形式に現金だけでなく仮想通貨ビットコインも用いられています。

投資グループ「SENER(セナー)」が無登録で出資を募っていた事件で、警視庁は14日、会社役員、柴田千成かずなり容疑者(46)(東京都港区白金台)ら計8人を金融商品取引法違反(無登録営業)容疑で逮捕した。
SENERを巡っては6月から払い戻しができなくなり、警視庁に相談が寄せられていた。合わせて約83億円が回収不能になっている
1人あたり約10万円から600万円を集めていた
SENERには、全国で5800人以上がビットコインや現金で投資した
ひと月の利回りが最大20%などと異常な高配当を謳い無登録で出資を募った
約180万円を出資した70代女性:「580万円を一口入れたなら、9カ月後にはそれからずっと毎月100万円の利子。20%だから100万円の利子が付くと」

信用させる手法も「さすが」としか言いようがありません。

去年6月に台湾で開かれた出資者向けパーティーの様子。高級車が当たる抽選会や有名歌手のライブなどもあった

しかし現実には、資産運用は全くしていなかった模様▼

柴田容疑者は、自らの首謀するグループだけで延べ2913人から約42億円を集め、その金をキャバクラでの豪遊などに充てていた

「昨年6月から出資も配当も一切戻ってこない」という苦情が寄せられていたとのこと。
この苦情の内容から、筆者個人としては100年前からの詐欺手法「ポンジスキーム」もあるのかな、と感じています。

資産運用を一切せず、集めた資金の一部を「配当」という形でタコ足配当して相手を信用させる詐欺手法です。

出資の大半は”仮想通貨ビットコイン”

ここまではよくある詐欺の手法(信じ込ませてナンボ)なのですが、規制にひっかからないように巧みにスキームを考えたな、という感じがするのがこの先▼

出資金の9割は仮想通貨「ビットコイン」(BTC)で、現金と合わせて総額10億円超を集めた

BTC出資は「金融商品取引法」の規制対象外

なぜかというと、

「ビットコインによる出資は金銭による出資とは言えない」から。

ビットコインは(細かく言うと定義すらきちんとしていないのが現状ですが)、金銭に該当せず、あくまでも「現物」なのです。

同庁の担当者は「投資体系の実態によっては仮想通貨での出資も規制対象となると考えられる」とするが、明確な線引きはないのが現状

読売などの記事では、「仮想通貨は金融商品取引法の「有価証券」に該当せず、現行法では原則、規制の対象外になっているため」としています。

が、筆者個人としては、「仮想通貨は有価証券ではない」は論点ではないと感じています。

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鈴木まゆ子 / 6658 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。