金融庁、仮想通貨交換業者の登録審査プロセスを公表

金融庁は24日、仮想通貨交換業の登録審査に関するプロセスの内容や質問項目、論点について発表しました。

この公表により、審査の効率化や迅速化、透明化につなげたい考えのようです。

また、既にこの流れに基づいて申請を進めている業者は50社ほどだとのこと。

金融庁は今年8月、仮想通貨交換業者やみなし業者への立ち入り検査・モニタリングにより把握した問題点についてまとめた「中間とりまとめ」を公表しました▼

この際、「深度ある実質的な審査を行う必要がある」との考えを示していました。今回公表された審査プロセスではその具体的な内容が明示しています。

公表内容は

登録審査の主な内容は次の通り▼

書面タイトル「審査長期化の要因について」

書面タイトル「審査長期化の要因について」

仮想通貨交換業者の登録審査に係る質問票は83ページ。
総審査項目数は395項目に及んでいます。

最多項目は、AML/CFT(マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策)に関する質問で、130項目になりました。

セキュリティに関する項目は

1月のコインチェックや9月のZaifハッキング事件を受け、サイバーセキュリティーやシステム障害に関連する「システムリスク管理」についても、多項目にわたる論点が並んでいる。
システムリスクに対する体制や社内規則整備、どのようなリスクシナリオを想定しているのか、ウォレットの管理運用状況などが審査項目に上がっている。

何よりビジネスプランを重視

金融庁は「ビジネスモデル」(8ページから)の部分についても特に重視
「ビジネスプランの面がしっかり説明できなければ、どのような内部管理態勢やシステムリスク管理が必要なのかもはっきりしない」

審査長期化の要因を公開し、理解を求める金融庁

また、今回の公表の狙いの一つには、「審査が長期化しやすいことへの理解」があります。


現在160社が審査待ちといわれている状況。Zaifハッキング事件直前でようやく既存の登録業者やみなし登録業者への立ち入り調査が完了し、新規登録の審査を再開するものとみられていました。

しかし、Zaifハッキング事件により再び中断へ。

また、申請企業が登録に不備があるために審査が長期化することもあります。

こういった状況を未然に防ぎ、効率よく審査を行うとともに、長期化しやすい状況についての理解を求めるべくプロセスの公表に踏み切ったとされています。

審査長期化の要因とは

○ 申請関係書類の内容について、形式的不備(無回答、内容の矛盾)が多数認められるなど、適切な経営管理(ガバナンス)が発揮されていないケース
○ 外部専門家に申請関係書類の作成を依頼しており、その外部専門家が作成した雛形に依拠するだけで、自社の事業内容・計画等を踏まえた社内検討を行っていないケース
○ 規程の整備が十分でなく、審査や補正に時間を要するケース
○ 事業計画の妥当性について、合理的に説明できないケース

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鈴木まゆ子 / 4267 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。