仮想通貨市場でしばしば行われる「パンプアンドダンプ(Pumb and Dump)」

仮想通貨界隈にいると、しばしば「パンプアンドダンプ(Pumb and Dump)」という言葉に出くわします。
相場操縦の一種なのですが、これがある限りビットコインETFの実現は望めないとみるのが多勢です。

先日、ロシア系仮想通貨取引所もTwitterで仕手を告知。
その仕手で行われたのがまさにパンプアンドダンプでした。

パンプアンドダンプとは何か

パンプ&ダンプは、対象となる資産の価格を適正価格以上に吊り上げ、過剰なプロモーションを行い市場参加者を惹き付け、投資家の買いが積み上がったところで売り抜けるというもの

一気に大量の仮想通貨を買うと、当然、価格は上昇します。大きな需要が生まれたからです。
価格が上昇すれば、仕手側だけでなく、他の一般投資家も「この仮想通貨はこれから一気に上がるのかも!ならば今仕込まなきゃ!」とばかりに買いに走ります。

ただ、仕手側は最初から利益をとることが狙い。つまり、必ず「売り」に走ります。

ある程度価格が上昇しきったな、というあたりで一気に売り浴びせ。
結果、仮想通貨の価格は暴落します。

仕掛けられるのは”草コイン”

ただ、どの仮想通貨でもこの手法が通じるわけではありません。
ビットコインやイーサリアムなど、ある程度メジャーで市場規模がそれなりに形成されている(最近だと機関投資家が大半を押さえているなどともいわれていますね)仮想通貨は、一投資家がパンプアンドダンプを仕掛けようにも難しいところがあります。
流動性も確保されているからです。

しかし、上場しても市場規模が小さく、流動性の低い「草コイン」ならば荒く利益を稼げます。

大量買いを仕掛けると一気に市価が反応するからです。

したがって、パンプアンドダンプで狙われやすいのは”草コイン”ということになります。

現状はこんな感じ▼

時価総額が小さい、いわゆる、草コインと言われるようなコインも多数あり、資金力がある人なら簡単に買い上げたりすることもできるのが現状

仮想通貨市場は”規制なし”だから狙われる

値幅制限もないので、1日にして数十パーセント上昇することも多々あります

さらに、株式市場との大きな違いがこれ▼

株式の保有年齢層は60代以上が主体だといわれます。
一方、仮想通貨は20~30代がメイン。

これが何を意味するかというと、

「株式市場はある程度経験を積んできた人が主体だけれど仮想通貨は素人が多い」

ということです。

素人は一般に価格変動やウワサに流されやすいのも特徴。

パンプアンドダンプで荒稼ぎするには都合のいい恰好の「エサ」だともいえるのです。

パンプアンドダンプは風説の流布と組み合わせて行われることもしばしばです。
要は「情報操作に弱い素人が買いに走るには『このコインはオトク』と思わせることが大事」なので、「このコインは上がるよ」という噂を流して買いに走らせるのです。

多くの国で、株式など既存の金融商品について、このような行為は禁じられています。
しかし、仮想通貨に関しては、規制がなく、あってもかなりゆるいのが現状です。日本のように「投資商品」ではなく「支払手段」とされていれば、法の抜け穴を使ってやりたい放題状態です。

取締がないので、被害にあっても泣き寝入りするしかないのが現状。

このような被害に遭わずに仮想通貨投資をやるならば、「一発逆転を狙わない」スタンスは他の金融商品以上に必要かも知れません。

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 8879 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。