米大手オンライン証券TDアメリトレード、仮想通貨取引所ErisXに出資

仮想通貨の価格の低迷が続きながらも、伝統的な金融機関による仮想通貨業界への参入は途絶えることがありません。

アメリカの大手オンライン証券会社のTDアメリトレードが仮想通貨取引所ErisXに出資したことが10月4日、明らかになりました。

ErisXに出資を行ったのはTDアメリトレードだけではありません。
CBOE(シカゴ・オプション取引所)など複数の企業が同取引所に出資を行ったとのこと。

さらに、高頻度取引で有名なトレーディング会社、Virtu financialも仮想通貨取引所への出資を検討しているといわれています。

オンライン証券TDアメリトレードとは

TD Ameritrade(TDA)は、1975年に設立された米国の証券を牽引するトップクラスの企業
個人、法人向けに株式、債券、投資信託、ETF、先物など様々な金融商品取引が可能なオンラインプラットフォームを提供
現在1,100万もの顧客口座を持ち、1.2兆ドル(約114兆円)もの資産を取り扱っている。

仮想通貨取引所ErisXとは

ErisXは、ビットコイン(BTC)の現物と先物取引を行ってる
イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ (BCH)、ライトコイン(LTC)も取り扱っている。

ただ、同取引所は、現状の現物取引と先物取引だけで満足していません。

最終的にはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)など主要なデジタル資産を統合して、現物受け渡しによる先物取引を2019年第2四半期までに開始することを目指している。
イーサリアムなどビットコイン以外の仮想通貨の規制を受けた先物市場の開設を目指して認可を求める

”規制された”デリバティブ市場開設を意識してなのか…

今年8月、ErisXの最高経営責任者(CEO)に、シティグループの元マネジングディレクターだったトーマス・チッパス(Thomas Chippas)氏が就任しています。

TD社の参入理由「仮想通貨ビットコインへの投資需要」

TDアメリトレードがなぜErisXに出資したのか。

この理由について、同社「取引教育部門のEVP」を務めるSteve Quirk氏が、CNBCの経済番組FastMoneyにて解説。

「ビットコイン投資の需要が高まっているから」とした上で、次のように述べています。

(我々ウォール街のベテラン企業は)クライアント(同社の顧客)がどのような投資商品を求めるか理解している。
我々のクライアントは、規制されている商品を求めている

クライアントのニーズを理解しているTDアメリトレード。

仮想通貨ビットコインも、ErisXが行う業務形態も、同社クライアントのニーズにマッチしていると説明しています。

TDAの取引高は75~100万シェアであり、前四半期におけるビットコインの取引高はその10%を占めた
ErisXは完全に規制された(法令に準拠した)仮想通貨取引所・清算機関として運営を行い、現在のTD Ameritradeの口座からもアクセスが可能

このTDアメリトレードによるErisXへの出資は、NYSE(ニューヨーク証券取引所)の親会社による仮想通貨プラットフォームBakktと並んで、仮想通貨業界における大きなイベントのひとつとしてカウントされています。

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 16363 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。