インド政府、BRICs諸国とのブロックチェーン研究覚書を承認

中央銀行が仮想通貨の銀行との取引を禁じるなど、仮想通貨規制の厳しいインド。
しかし、ブロックチェーンの研究と活用には熱心です。

インドの首相や政府高官からなる連合内閣はインド輸出入銀行が分散型台帳やブロックチェーン技術についての研究に関する覚書(MOU)を正式に承認しました。

連合内閣は閣僚からなるインドの最高意思決定機関。
モディ首相が率いています。

今回のMOUはすでにインド輸出入銀行は承認しており、モディ政権による承認を事後的に取得したような形になります。

今回の研究に関しても6月の第10回国際BRICSサミットで最初に提案されたもので、主な焦点は「第4次産業革命の経済開発における協力」となっています。

承認したMOUは、BRICSインターバンク・コーポレーション・メカニズム下のイニシアチブ
DLTの理解を深めること、運用効率を向上させるために同技術を導入できる分野を定義することを目指している

共同研究の参加組織は、

・インドの輸出入銀行(Exim Bank)
・ブラジルの国立経済社会開発銀行(BNDES)
・中国開発銀行(CDB)
・ロシアの開発対外経済銀行(Vnesheconombank)
・南部アフリカ開発銀行(DBSA)など

具体的な研究の内容としては、▼

業務効率を高めることを目指したアプリケーションの開発、各事業内の領域を特定する共同研究努力を通じて、ブロックチェーン技術の理解

BRICs諸国とは

BRICsとは、2000年代以降、著しい経済成長を遂げた国の総称です。

B:ブラジル
R:ロシア
I:インド
C:中国
S:南アフリカ共和国

面積や人口という点での規模の大きさ、GDPなどの世界経済に占める地位(購買力はすでに日本やアメリカ、EUを上回っています)、これまでそして今後の成長見込みからも注目されています。

銀行の効率化は中小企業金融の効率化につながる

2000年代以降、BRICs諸国では大資本が成長し、すでにある程度の成長を見せています。

今後、勝負の要となるのは、中小企業の成長力。

ただ、中小企業への融資などにおいてはいまだに課題が多いのが現状です。

インド準備銀行(RBI)は、今年6月、不正行為防止を目的として、Hyperledger Fabric上に構築された融資ソリューションを提供する3つの事業体の営業許可を得ました。

この事業体が行うのは、売掛債権担保金融の解決策の構築です。

売掛債権担保金融は、中小企業の運転資本ニーズに対応することを目的とした、現在急成長中の効率的な貸出ツールのひとつ
インドでは、金融市場が極小~中小企業に対して2,190億米ドルを提供する一方で、1,880億米ドル以上のニーズがいまだ満たされていない。

問題の一つは、融資要請を複数のプロバイダに送ることで、不要な資金提供が行われてしまうことでした。

これをブロックチェーンが次のように解決します。

共通のブロックチェーンプラットフォームを実装することで、請求書やクライアントの特定の要素を共有する必要なく、資金提供の重複を回避することが可能になりました。
最終的にはこの実装によって、取引所がすべての顧客に対して全体的によいレートを提供できる
他の方法ではリスクが高過ぎるようなビジネスに、資金調達手段を提供することができた

ブロックチェーンをビジネスのプラットフォームとして使うメリットは、参加者や取引相手が、顧客のデータを漏洩することなく、自身のデータのコントロールを引き続き維持できるという点です。

ただし、まだ発展途上の技術であるため、改善すべき課題が山積しています。

これを共同で、かつ効率よく解決するには、膨大な資金とネットワークと人財を有するBRICsで行うのがベターであると言えます。

当サイトでは、売買に関してお勧めしているものではございません。資料としてご提供できる記事をお届けしております。ご自身でアクションを起こされる場合は、変更されているかもしれない情報を再度確認調査し、ご自身の判断での決断をお願いいたします。いかなる状況になろうとも、当サイトでは何ら責任をお取りすることはございませんことをご承知おきくださいますようお願いいたします。

【注意とお願い】無断転用・複写などされませんようお願いいたします。ご利用の場合は、当サイト名とURLのリンクを明記の上お願いいたします。

関連するまとめ

世界のディズニーが自社のブロックチェーン|夢の国から独自“仮想通貨”導入か?

夢の国の仮想通貨が現実になるのでしょうか?ミッキーマウスやドナルドダックなどで誰もが知るあの「ディズニー」ま…

仮想通貨まとめ編集部の志水 / 11167 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。