ロシア、中央銀行主導のICOに成功

国内での仮想通貨産業が隆盛する一方、規制の方向を探っているロシア。

デジタル・技術開発担当であり、特別代表であるドミトリー・ペスコフ氏は、「サンドボックス規制を活用しながら規制の方向を考えていく」とコメントしていました。

規制のサンドボックスとは、現行法の規制を一時的に止めて特区内で新技術を実証できる制度のこと▼

そんな中、今年夏にロシア中央銀行主導でICO(イニシャル・コイン・オファリング)のテストを行ったとのこと。

そのテストは既存のインフラに基づくものであり、同銀行の”規制のサンドボックス”において行われた模様です。

ロシア銀行(正式にはロシア連邦中央銀行)の金融開発部門のイワン・セマギン(Ivan Semagin)次長が、11日、ウラジオストクで行われた東方経済フォーラム会場で発表。タス通信が伝えました。

実証実験で発行されるトークンはルーブル(RUB)のみで販売される
調達された資金は、モスクワ最大の商業用の講堂を運営しているレベル・ワン社が新たに立ち上げる、トークンベースのオンラインサービスに使用される

ただ、そのICOに関しては、同次長は次のように伝えています。

「ICOテストは、技術的にすべて順調に行われたが、法的視点から多くの問題が残されている」

今回のICOが実施された規制のサンドボックスについては、ロシア中央銀行が規制当局はじめ関連する特定の業界や研究機関と提携して、2018年4月から関連プロジェクトを選定したものです。

スベルバンク副総裁「法制化されればICOをサービスの一環に」

本ICO計画は今年5月に発表されました。

「スベルバンクは、(モスクワ証券取引所の)証券保管振替機関(National Settlement Depository=NSD)と協力して、ICOテストを実施する」

今回のICOテストには、ICO発行元のLevel One(レンタルスペース業)も参加。

スベルバンクは「ICO発行のコーディネート兼アンカー」、NSDは「保管、取引記録・設定、資産保全担当者」としての役割を担いました。

今回のICOテストについて、スベルバンクのイゴール・ブランツェフ副総裁は次のように話しています。

スベルバンクの多くの顧客は、この種の投資に関心を持っており、われわれは適切な法的枠組みが発効すれば、積極的にこのサービスを進める計画である。
われわれはこの種の取引を法制化し、広めるための推進者の一端を担っている

銀行の役割の一つのが「資金の貸し手」。
ただ、ロシア国内の銀行からお金を借りようとすると、金利が2桁つきます。

それが理由で、地方の農村では、独自仮想通貨を発行して独自の経済圏を作ったりしています。

これまでの直接金融とも間接金融とも異なるICO。

もちろん、問題はさまざまあります。
その一つは先日のイーサリアム下落で露呈した「ICOプロモーターによるたたき売りの可能性」です。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。