CFTC委員長、「仮想通貨には無害アプローチが必要だ」

仮想通貨好意派で知られるCFTC(アメリカ商品先物取引委員会)の委員長であるJ・クリストファー・ジャンカルロ氏。

同氏が先日、シンガポールでのサミットで、再び仮想通貨への規制について語りました。

曰く「仮想通貨には、商品を損ねない、無害な形でのアプローチが必要だ」としています。

アメリカではどの国よりも先んじてインターネット、そしてこれによる産業が隆盛しました。
国民の誰もがインターネットに親しみ、シリコンバレーを中心にIT産業が開花。

これを例にとり、「インターネットが発展・成熟できたのは、政府が介入を最低限に抑えたためだ」としたうえで、次のように「仮想通貨もインターネットと同様のスタンスで臨むべきだ」としています。

「同様のアプローチを、市場、通貨、資産クラスに起きている新たなデジタル革命にまつわる全てのことと仮想通貨に適用すべきだと、私は主張している」

これは、ビットコインETFの認可に関する議論が盛り上がっていた頃、公聴会でも同様の発言で注目されました。▼

「いち早く仮想通貨を”先物取引”として規制に取り込んだのはCFTCだ」

同委員長は、まず、2008年に起きたリーマンショックに言及するかのように、「世界の金融機関は10年前とは全く別の状況に置かれている」と発言。

それによる市場崩壊と長い不況を受けて、諸規制や財政見通しが変化したとしています。

さらに、昨年12月、CFTCはいち早くビットコイン先物取引を認可しました▼

これまで「アメリカは仮想通貨に対する規制が遅すぎる」という批判があったのですが、この事実をもって同委員長は次のように反論しています。

「最初の」規制されたビットコイン(BTC)先物が上場されたのは、CFTCの指揮によるものだった

「規制の議論と犯罪の取り締まりは別だ」

ただし、何でも緩ければいいとは言っていません。

仮想通貨の違法活動についての短期的なアプローチと、取引や経済活動といった長期的なスパンで見た場合の仮想通貨市場へのアプローチは別だとしています。

仮想通貨市場は、(理論上)誕生してからまだ10年経過したに過ぎないからです。

「詐欺や不正操作に対しては、強い立場を取る必要がある。政策策定に関しては、十分な情報を得た上で、時間をかけて慎重に進めるべきだと考えている」

実際、CFTCは、仮想通貨取引における詐欺と横領を行ったキャベッジ・テック社を訴訟、後日ニューヨーク連邦地方裁判所から「(同社の)仮想通貨取引を恒久的に禁止する」という判決を勝ち取っています。

感想

感想

個人的な感想ですが、ジャンカルロ氏の発言の根底には「新自由主義」の考え方があるのではないでしょうか。

新自由主義とは、故ミルトン・フリードマン氏が提唱した「小さな政府で市場への介入を最小限にとどめるべきだ」という経済学上の考え方です。
同氏はこれにもとづき、規制緩和、減税、関税の撤廃など14の提言を行いました。

ケインズ理論への批判から始まり、今でも批判の多い考え方ではあるのですが、これにより、イギリスが金融における「世界のセンター」という地位を取り戻し、1970年代の「英国病」を克服しました。
また、日本では、民営化によってJRやNTTは黒字化され、法人税の納税という形で日本の財政に貢献することになりました。

また、アメリカも財政赤字で苦しむ大国のひとつです。
仮想通貨市場が活性化すれば関連企業の利益が増え、税収増につながるかもしれません(でもUS内タックスヘイブンと呼ばれるデラウェア州や海外タックスヘイブンに逃げられたら元も子もありませんけど)

単に仮想通貨市場が黎明期であるというだけでなく、こういったことをどこか念頭に置いたうえで、「自由にやらせるべき」と言っているのかもしれません。

ただ、この「自由にやらせる」には「仮想通貨市場への信頼」が前提になります。

具体的に仮想通貨市場の何をもって信頼するか。

仮想通貨市場に新自由主義が適用されるとすれば、そこがカギになるかと思われます。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

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