ブロックチェーンの浸透に伴い頻発するキーワード「トークンエコノミー」

仮想通貨やその基盤技術であるブロックチェーンが浸透するに従い、次なるビジネスモデルの展開の手段として「トークンエコノミー」が活用されるようになりました。

シンガポールで仮想通貨取引所を開設したLINEをはじめ、さまざまな企業や団体がこのトークンエコノミーを活用し、政治や経済に変革を起こそうとしています。

この他、勤怠管理や自動車の運転履歴管理にトークンを活用するシステムも。こういった「トークンをインセンティブに」という活用については、トークンエコノミーだといってよいかと思われます。

さまざまな業界で活用されるトークンエコノミー。
しかし、その概念は仮想通貨やブロックチェーンになじみのある人々以外にはまだまだ認知されていないところがあります。

トークンエコノミーとは何か。
なぜトークンがインセンティブとして働くのか。

今回はこのあたりについて解説したいと思います。

トークンエコノミーとは何か

トークンエコノミーとは、仮想通貨において、トークン(貨幣の代わりになる価値のあるもの、代替貨幣)を用いた経済のこと
サービスを提供したい側が、貨幣の代わりにトークンを発行し、それをユーザーが購入することによってトークンに価値が生まれます(上がります)
この価値のついたトークンを通貨として取引を行うことで、トークンエコノミーが成り立ちます

イメージしにくい方は、小売や飲食店で行う「ポイントカードのポイント」をトークンになぞらえていただくとよいかもしれません。

小売店などでは一定のポイントをためると、それが割引などのインセンティブとして働きます。

トークンエコノミーでは、その経済圏内でトークンがそのまま貨幣の代わりとして、モノやサービスの決済などとして使えるというイメージです。

参考:仮想通貨とトークンの違い

参考:仮想通貨とトークンの違い

余談ですが、ここで仮想通貨とトークンの違いについて簡単に解説します。

仮想通貨とトークンは元は同じです。仮想通貨もトークンの一形態です。
では何が違うかというと、仮想通貨は”不特定多数の者”の間で流通しているのに対し、トークンは”限られた特定の一部”でのみ流通しています。

そのため、そのトークンがもし仮想通貨であると認定された場合、そのトークンの発行側は、仮想通貨交換業者としての登録をしなくてはいけないことになります。

トークンを活用することによるメリット

トークンを用いることで瞬時に決済ができ、同じコミュニティ内であれば、国籍や外貨のレートなども気にせずにやり取りができます。

これはP2Pシステムでやりとりができるブロックチェーンエコシステムならではの強みであると言えます。

ただ、強みはこれだけではありません。
トークンを一定量集めると流通性の高い仮想通貨と交換できるものもあります。

仮想通貨を獲得するためにトークンを増やすことへの意欲が増し、コミュニティ内でトークンを得られる活動に積極的になるといったメリットが生まれます。

また、データなどのように、通常その価値が数値化されないものについてトークンという概念を用いることで”価値を定量的に測る”ことも可能になります。

データ取引の基軸通貨をつくることで「本当は価値があるのに、現在の法定通貨には反映されないものをトークン化し、貨幣や証券の特性をもたせることができる

また、トークンの流通性が高くなり、仮想通貨取引所などに上場すれば、今度は仮想通貨として認識され、価値がさらに上がる可能性があります
(ただ、その場合、発行者側は、流動性の向上のため、手元にあるトークンを手放して流通指させることが必要となります。この辺りは株式との違いです。)

日本ではまだまだなじみが低い

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。