ロシア「当分”独自仮想通貨”発行はない」

仮想通貨などへの規制が比較的緩いとされるロシア。

同国には、アメリカ基軸の世界経済体制に対抗すべく(経済制裁をかいくぐるためもある)、独自仮想通貨構想があるのではないか____そう言われてきました。

事実、一時独自仮想通貨構想が盛り上がった時期もあるのですが、今年になりプーチン大統領がこれを否定▼

ロシアのデジタル・技術開発担当のドミトリー・ペスコフ氏は、地元通信社RIAとのインタビューで、このプーチン大統領のコメントを繰り返しました。

ロシアは仮想通貨の流通と発行の準備がまだ整っていない

この背景には、現時点で仮想通貨などへの規制が一切ないことなどが影響しています。

政府の基本機能と矛盾しており、仮想通貨の発行と流通はまだ承認出来ない。

そして規制の重要性を主張する同氏▼

政府レベルで仮想通貨を扱う原則に基づいての法案を採択すれば、その原則の実施について議論することができる。
これを逆に実施するのは正しいことではない

仮想通貨やブロックチェーンの規制が”ゆるゆる”なロシア

どういう意図があるのでしょうか。

ロシアでは仮想通貨やブロックチェーンが隆盛ですが、その背景には「規制がほとんどないこと=作られていない」が影響しています。

だからこそ、国内の仮想通貨やブロックチェーン関連産業が隆盛するのかもしれませんが。。やはりそこにはリスクがあります。

仮想通貨に対するロシア中銀の正式な地位はあまりにも緩く「脅威のレベルは非常に高いので、ポジションが厳しくなる可能性がある
政府は、1990年代に存在した有名なピラミッド・スキームであるMMM2.0で終わる危険性が高いことを公平に警告しなければならない

MMMとは、1990年代に史上最大の金融ポンジスキームを行ったロシアの会社。

年間1,000%の収益を謳うことで民間投資家から多額の出資を受け、1994年2月にはテレビでCMを放映するなどの大々的なプロモーションを行うなどをしました。

MMMが未上場の会社で、自分たちで株価を決めることができていたため、毎年数千パーセントの価格上昇を維持することで同社株が安全で収益性が高いものと信じ込ませることができたのです。

Reklama MMM Lenya Golubkov, 90 e 240 - YouTube

出典:YouTube

しかし、似たようなポンジスキームを行う企業が出てきたこと、報道機関によるMMMの株価発表が過熱したことなどから、当時の大統領エリツィン氏が金融機関に対し、期待収益の公表を禁止する通達を出しました。

さらに、MMMには脱税容疑がかかり、警察が同社オフィスを閉鎖。
多額の納税義務と投資家への支払義務がありながらも、資金がないことからMMMの詐欺が発覚しました。

500~4000人が10億ドルを失ったといわれ、50人が自殺したといわれています。

つまり、同様の詐欺がこのままだと出る可能性がある、ということを言いたいのです。

仮想通貨に関する具体的な規制がない中、ロシアでは最近仮想通貨への取り締まりが一部厳しくなっています。

ロシアでの仮想通貨関連法案の動き

同氏によれば、国の仮想通貨領域の法的発展のための最善の動きは、仮想通貨の「機能のすべての側面」を分析するための規制サンドボックスを作成することという。

規制は施行されていませんが、着々と準備が進んでいるようです。

ロシア財務省が2018年3月に作成した「デジタル金融資産について」という草案は、3回の読会のうち第1回目の5月の読会で下院に受け入れられた。

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鈴木まゆ子 / 2858 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。