ウィンクルボス兄弟、米ドル裏付けのGemini dollar(GUSD)をローンチ

ビットコインETFの2度にわたる申請が米SECにより却下されたウィンクルボス兄弟。

しかし、その信頼性向上のための努力はずっと続けています。

その一端なのか…今回、ドル連動の独自ステイブルコインをローンチしました。

ウィンクルボス兄弟によって設立された仮想通貨取引所Geminiは、様々な噂が立っているテザー(USDT)の代替手段となりえる、米ドルに裏付けされたERC20トークンであるGemini dollar(GUSD)の作成を発表。

信頼性の高いドル、そして改ざん性の低いブロックチェーンがベースという点で信頼がおけますが、、、同じステイブルコインとして思い出すのがテザー(USDT)です。後述するテザー問題(疑惑)はいまだに完全に払しょくはされていません。

しかし、この点、ウィンクルボス兄弟率いる仮想通貨取引所Geminiは、タイラー・ウィンクルボスがいうところの「信頼のネットワーク」のおかげで信頼度はテザーと段違いに違うと言えます。

規制当局のお墨付きを得ているのです。

米国規制当局、より正確に言えばニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の監督とも結び付いている

また、裏付けについては、ボストンに拠点を置く巨大金融機関・ステートストリートがこのコインの裏付けとなる米ドルを引き受けています。

大手投資会社のステート・ストリートが米ドルをFDIC(米連邦預金保険公社)の保険口座で管理し、ローンチ前後は複数の第三者機関による監査が行われる予定だ

Investing giant State Street will be holding onto the U.S. dollars in an FDIC-insured account, and multiple third-party audits will be conducted both before and after the launch.

ステーブルコインと通常の仮想通貨の大きな違いは「どうやって生み出すか」です。

通常の仮想通貨(POW系)の場合、マイニングにより生み出されます。

しかし、ステーブルコインは、米ドルなどを裏付けとしているため、その米ドルが入金されない限り生み出されない(マイニングされない)のです。

この問題について、ステート・ストリートはコメントを拒否。また、仮想通貨それ自体のカストディ業務も行っていません。

しかし、裏付けとなる米ドルの監査は毎月、会計コンサルティングファームのBPMにより行われることとなっています。

規制当局と監査法人による「二重の承認」について、ニューヨーク証券取引所のマリア・T・ヴロ(Maria T. Vullo)監督は一定の評価をしています。

というのも、相当の権威のある組織の複数から承認を受けるということは、取引所がマネーロンダリングや相場操縦にトークンを使用しないという点で安心感が増すからです。

参考:テザー問題とは

ウィンクルボス兄弟のステイブルコインと同様、テザーもドルと連動しドルが裏付けという触れ込みでした。

ただし、その裏付けとなるドルを発行元であるテザーが実は持っていないんじゃないか、という疑惑が生じました。

2017年春、台湾銀行とウェルズ・ファーゴという大銀行がTetherの取引を取り止めることが明らかにしたことから、この疑念が広まっていきました。
本来なら1USDTを入手する際には、テザー社に1USドルを送金する必要があり、市場に10億USDTが存在しているなら、テザー社の口座残高は最低10億ドルあるはずです。

さらに、▼

取引所のBitfinexがTetherをUSドルとの交換ではなく、テザー社から原価ゼロで入手していたかもしれないという疑惑も生じました。
Bitfinexはテザー社の経営者が運営している取引所であるという事実もこの疑惑に拍車をかけています。

この後、テザー社は自社に市場流通のテザーと同じだけの米ドルが自社にあることに関する証明を行いました。
ただし、この証明には監査法人の手が加わっていません。

したがって、現在「それでも疑惑を持つ人がいる」状態です。

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鈴木まゆ子 / 1937 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。