シンガポール政府系投資会社テマセク、ビットメインIPO関与を否定

香港の証券取引所でのIPOを計画しているビットメイン。
そのプレIPOにおいて、これまで世界的な大手企業であるテンセント、ソフトバンク、DSTなどが出資したというニュースが流れていました。

しかし8月、「そんな出資の事実はない」という匿名の情報からコインテレグラフなどが確認したところ、いずれの企業もこの出資について否定しました。

そして、シンガポールに拠点をおく政府系投資会社テマセク。
こちらについては「IPOを見合わせる」というような情報が出ていました。

しかし、今回同社から出た公式発表では、そもそもプレIPOへの関与すらなかった模様です。

8月、テマセクがビットメインのプレIPOに参加した投資家の1つだと一部メディアで報じられていました。

また、そのメディアの中には、「プレIPOへの投資額は全体で5億6000ドルにものぼる」という話もあったほど。


しかし先月30日、テマセクは公式にビットメインへの新規株式公開(IPO)への関与を否定しました▼

私たちは、仮想通貨企業のビットメインへのIPOに関与しているという解説があることは承知している。

テマセクはビットメインの投資家ではない。

ビットメインと協議を持ったことも、投資したこともない、ビットメインのIPOに関与しているという報道は間違いだ

取引所ビットトレックスリサーチ部門「ビットメインの今後はマネジメント次第」

一方、仮想通貨取引所ビットトレックス(Bittrex)は自社のリサーチ部門でTwitter上にあるビットメイン社のデータを分析、30日にそのレポートを発表しました▼

結論から言うと、

ビットメインは甚大なポテンシャルがあるが、将来成功する可能性はマネジメントスキルに左右される

ビットメイン社は今後損失に直面する可能性大

Bitmain – share of revenue from own mining operations

Bitmain – share of revenue from own mining operations

ビットメイン社のマイニングによる収益は激減しています。

2016年はマイニング事業が同社の売り上げの18.4%を占めていました。

が、今年の第1四半期では、売り上げに対するマイニング事業の割合が3.3%にまで減少しています。

昨年、営業キャッシュフローの大半をビットコインキャッシュの購入にあてたため
ビットメインの潜在的な損失が3億2800万ドル(約364億2000万円)に達する

ブロックチェーン分野では大手のビットメイン社、今後投資家を集める可能性あり

ただその一方、ブロックチェーン業界での大手であることも指摘。
そのため、損益上はあまり芳しくなくても、今後資金調達に成功する可能性を示唆しています。

ビットメインはIPOに関する様々な噂はあるが、ブロックチェーン領域において最大企業であり、利益をあげていることから、より多くの投資家を集める可能性がある
ビットメインはプレIPOでおよそ140億ドルを調達した模様で、IPOでは200億ドルを集める可能性が高い

さらに、ビットメイン社は相変わらずマイニング分野では業界最大手であり、

ASIC設計とマイニング機器のシェアにおいて占有的な地位にある

ただ、その一方、他のマイニング企業も競争力をつけており、ビットメイン社の優位が保ち続けられるかは疑問だとする声もビットトレックス以外で出ています。

現実はどうなるか。

今後の動向を1~2年かけて分析する必要はあります。

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鈴木まゆ子 / 1411 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。