仮想通貨価格の低迷はなぜ?憶測が飛び交う

仮想通貨の価格がまったくといっていいほど振るいません。

この低迷の背景には、

・ビットコインETFの度重なる却下
・ゴールドマンサックスのトレーディングデスク否定
・ICOプロモーターによるイーサリアム売却

などがあるとみられています。

が、これ以外にも理由があるのではないかという分析も▼

今年見られた投機的バブルは2012や2016と同様に、投機家や個人投資家などによる狼狽売りが引き金となって調整局面に突入した
規制面での不安、カストディや保険、データ・リスクマネジメントサービスの欠如が機関投資家の参入をさらに阻めている。

また、昨日仮想通貨界隈をにぎわせたこのイベントもネガティブに作用したかもしれません▼

米国証券取引委員会が一時的に仮想通貨関連のETNを中止
イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は先日ブルームバーグに「ブロックチェーン業界が急激成長する時代はおそらくもう去った」と言及

こういったことから、当面仮想通貨価格が回復するのは難しいのではないか、いやもっと下がるのではないか、とみられています。

Market Hack編集長「仮想通貨の底入れにはICO詐欺の摘発が不可欠」

ただ、根本的に、”ある要素”がなくならない限り、仮想通貨が価格を回復するのは難しいだろうという見方も。

Distributed Global社のJonathan Cheesman氏は、”ある要素”が仮想通貨の規制を難しくし、機関投資家の参入を阻めていると指摘しています。

その”ある要素”とは、▼

詐欺などが業界全体に悪いイメージを与えてしまっている。

こういった点はおそらく多くの金融関係者が気になるところでしょう。
詐欺や犯罪、相場操縦は、リスクがどうとかいう以前の問題です。

この点については、Market Hack編集長である広瀬隆雄さんは、「仮想通貨の価格が回復するにはICO詐欺の摘発が欠かせない」としています。

イーサのダダ下がりの主要因はICOプロモーターによる売りが原因なわけですが、これにも問題があります。

いまようやく「ICOって、ほとんどのケースが詐欺だったんでねえの?」というマトモな気づきが投資家に芽生え始め(ちょっとまて、お金、返してよ!)という動きになりはじめている
真面目にやっているICOのプロモーター(=そういう人も、いるには居ます。大半が詐欺だけど)からすれば、お尻に火がついているわけで、早くサービスインしないと詐欺コインと一緒にされてしまう。
するとエンジニアリング・チームのケツ叩いて開発を急ぐわけです。そのためには開発費用をケチってられない。だから調達したETHを売る。
ETHが下がるとR&D予算のそろばんが狂う。だから厳密に予算を立てた連中は慌ててETHを売る。
ついでに開発などする気はサラサラなく、カネ掴んでトンズラすることだけを考えていた連中も、慌ててETHを売る(笑)
そういう感じで、いまみんながイーサリアムを投げている。

要は、マジメにICOでプロジェクト開発したい人も最初から詐欺な人たちもどっちもETH売りしているわけで、「結果詐欺的(最初から詐欺もいるけど)」状態になっているわけです。

投資したほうからすればたまったものではありません。
プロジェクトが成功したらトークンが値上がりして流通性が増していくことを期待して投資したわけですから。

でも、結局は泣き寝入りをせざるを得ない状態になっています。

関連するまとめ

仮想通貨・ブロックチェーン関連への投資”前年比3倍に”|課題の多いICOは下火、市場…

仮想通貨市場は昨年ほどの価格になっていなくても、Galaxy Digitalのノヴォグラッツ氏が言うように「…

鈴木まゆ子 / 866 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。