ビットメイン社、好景気に見える快進撃が続く

ビットメイン社、好景気に見える快進撃が続く

仮想通貨価格が低迷していても、仮想通貨マイニング機器大手のビットメイン社は好調であるかのように見えます。

企業価値が1兆円を超えたというレポートの他、新たな資金調達の成功、そして香港の取引所でのIPOの計画。

何もかもが”成功”のように見えます。

しかし、それは見た目だけかもしれません▼

ビットメイン社は「今がピーク?」

上記ツィートのように、実はビットメイン社は焦っているのかもしれません。
というのも、仮想通貨価格の低迷や仮想通貨市場の成熟などにより、ビットメイン社もそのあおりを受けている側面があるからです。

仮想通貨価格の低迷による含み損

BlockstreamのCSOであるSamson Mow氏は次のようにビットメイン社の財務状況について見解を示しています。

Bitmainが過去3ヶ月間のBCH保有だけで5億ドルの損失を被った

Bitmain has incurred half a billion dollars in losses through its BCH holdings over the last three months alone.

Bitmainは2018年に第二四半期の在庫の財務データを開示しないことを選択した

Bitmain chose not to disclose financial data for its Q2 inventory in 2018.

ビットメイン社は2018年第一四半期において12億4000万ドルの仮想通貨在庫があると報告した。一方、第三四半期にすでに突入しているにも関わらず、第二四半期に関する数字については言及をしなかったのだ

Bitmain reported $1.24 billion in inventory for Q1 2018, while it has not mentioned any numbers for Q2 despite already being well into Q3

(上記の報告内容から)同社は6~7億ドルの損失を抱えているため、第四四半期については省略したとの見方が強まった

raising speculation that Q2 was omitted because the company may have realized a loss between $600-700 million.

このような一部の情報を隠蔽したうえでの財務報告は、透明性や公平性を欠いています。
そのため、今後、仮にビットメイン社が香港でIPOを実施したとしても、この体質はその後に影響を与えるのではないか、と言われています。

競合他社との競争激化とマイナーの減少

さらに、2017年当初や半ばと明らかに変わってきた状況があります。

まず、競合他社との競争激化です。

Bitmain社の事業のもう一つの部分は、競合他社との競争激化による苦戦だ。
Bitmain社のS9鉱夫が使用する16nmよりも効率的なチップを生産し始めたGMO、Avalon、Ebangなどが競合他社として存在する。

Another part of Bitmain’s business is also struggling thanks to increased competition from competitors like GMO, Avalon and Ebang, who have started producing more efficient chips than the 16nm ones that Bitmain’s S9 miner uses,

また、マイナーそのものも減ってきています。

ビットコインが2万ドルを超えるような強気相場においては、価格とマイニングへの興味をもたらす投機的な需要がビットメインの事業の大部分に好況をもたらしました。

During the bull market that saw bitcoin rise to almost $20,000, the same speculative demand that drove prices and mining interest fueled the majority of Bitmain’s business.

しかし、ビットコイン価格が過去最高の70%減になったため、ASICマイナーの需要も落ち込んでいます。

But since bitcoin’s price has retreated some 70 percent from its all-time highs, the demand for ASIC miners has decreased as well.

仮想通貨市場そのものの低迷、そしてマイナーの減少などから、ビットメイン社もかつてのような強気価格で商品を提供するわけにはいかなくなりました。

たとえば、BitMainの最新かつ高度なASICであるantemer s9は、かつて3,500ドルで販売されました。しかし、現在、当時の価格の8割引きである700ドルで販売されています。

For instance, the antminer s9, Bitmain’s latest and most sophisticated ASIC, once sold for $3,500; now, it’s selling for $700 — a decline of over 80 percent.


ビットコインキャッシュの大量保有

ビットメインはマイニング最大手である一方、ビットコインキャッシュの大量保有者でもあります。

同社の保有量1,021,316 BCHは、現在のBCHの市場流通量17,291,913 BCHの5%を占めるという(データはCoinMarketCapより)。

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鈴木まゆ子 / 2663 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。