NYSEトレーダー「仮想通貨は危うい」

先日、NYSEの親会社ICEが仮想通貨ビジネスに着手したニュースで世界中の仮想通貨関係者が沸き立ちました。

が、肝心要のNYSEは、かなり冷静なのかもしれません。

投資顧問会社シルバーベアーでパートナーを務め、NYSEのトレーダーであるアラン・バルデス氏は、ICEのBakkt(仮想通貨ビジネスの新会社)の立ち上げについて質問された際、以下のように仮想通貨への懸念をあらわにしました。

どのようにビットコインを保護するのか?これらのウォレットはどう高く見積もっても、非常にあやういものに見える。
私はビットコインが一般の人が持つようになるには、まだまだ時間が掛かると思う。

ただ、この「懐疑的」スタンスは、漠然としたものではなく、きちんと理由があるようです。

ハッキングの懸念

誰かがそれをハッキングすれば、現金を失うようなことになるだろう。

デジタル資産である以上、ハッキングリスクは払しょくしきれません。
実際に、これまで取引所やアプリへのハッキングなどにより、多額の仮想通貨を失う事象が発生しました。

最大の被害額はコインチェックでのNEM流出事件での約580億円であるといわれています。

ただ、そういった管理問題については、最近”仮想通貨カストディサービス”に着手する企業が相次いでいます▼

需要への懸念

おそらく、いくつかの新興国の市場では、そういうった通貨が多少は強いものになる可能性はあるだろう。そこはうまくいくかもしれない。

現在、ジンバブエやベネズエラなどハイパーインフレの国では、市民たちは生き延びるために自らマイニングを行い、そこで得たBTCやETHを日々の糧を得る手段として活用している模様。

ただ、この現象は新興国だけに限りません。

お金持ちの集まる香港ですら、米中貿易戦争に敏感になり、安全資産としての仮想通貨に需要を見出しています。

今後の価値の向上への懸念

トレードとして考えれば、ビットコインはかつて2万ドルだったが、果たしてまたその水準までいくだろうか?

この先行きについてはなんとも言えませんが、楽観視する有識者も少なくありません。

ただ、ゴールドマン・サックスは、「この先も下がるんじゃないか」という見解を示しています(そしてその予想が狂ったら「仮想通貨マニアのせい」w)

ウォール街は仮想通貨に”興味津々”

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 8678 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。