韓国取引所ビッサム、”実名”新規口座開設受付中止

仮想通貨取引に関する国の規制の厳格化により、仮想通貨取引所は”受難の2018年”を迎えています。

日本では、金融庁による立ち入り調査及び行政処分により、登録交換業者であるビットフライヤーが新規口座開設の受付を注視していることは皆さまご存知のとおりです▼

「新規口座開設中止」は日本だけかな…と思いきや、なんと今月1日から、韓国の大手仮想通貨取引所Bithumb(ビッサム)でも新規の口座開設が中止になったとのこと。

既存の顧客には影響ないけれど、取引量への影響が懸念されています。

ビッサムは韓国では取引量の点で最大の仮想通貨取引所。コインマーケットキャップによれば、本記事執筆時点(8月2日15時時点?)にて取引高は1日当たり2億4578万ドル。

With a 24-hour trading volume of $245,786,110 at the time of this writing, Bithumb currently ranks as South Korea’s largest cryptocurrency exchange by trading volume, according to Coinmarketcap.

理由は「銀行との新規契約の失敗」

この背景には、銀行との新規契約の失敗があります。

ビッサムは新韓銀行との契約が終了、更新を行いませんでした。

新たにNH農協銀行と契約を締結しようとしたのですが、同銀行はこれを拒否。

NH農協銀行の関係者は、この契約拒否について次のように述べています▼

「Bithumbは依然として消費者と情報の保護、そしてマネーロンダリング防止(AML)対策に問題があるため、契約を更新しないことにした」

”We have decided not to renew the contract because Bithumb still has problems in protecting consumers and information and preventing money laundering.”

ビッサムは6月、ハッキングに遭い、約33億円相当の仮想通貨を盗まれています▼

なお、この契約更新は、アンチマネーロンダリング(AML)対策の一つとしてすべての仮想通貨取引所が政府により義務付けられたもの▼

政府は仮想通貨取引所にAML対策を引き続き行う姿勢を促すため、6か月に1回、銀行との契約更新を行うよう義務付けた

“the government forced cryptocurrency exchanges to renew the service contract with banks every six months in a bid to encourage them to make continuous efforts to prevent money laundering,”

今回の更新時期は7月下旬。
他の仮想通貨取引所であるUpbit、Coinone、およびKorbitは、銀行との契約を更新することができました。

しかし、ビッサムはAML対策に問題があるとみなされました。

新韓銀行との契約終了および更新却下も同様の理由であり、▼

新韓銀行は以前、「(ビッサムは)セキュリティ上の欠陥が複数あり、リスクが高まったため、契約を解消した」と説明していた

it was terminated due to increased risks from multiple security breaches, Shinhan previously explained.

実名での口座開設を行うようになったビッサムですが、いまだに匿名口座も残っている状態です。
匿名口座の出金額制限など、匿名性を減らす努力はしているものの、AML対策としては不十分であるとして当局からも銀行からも見られているのが現状だといえます。

昨年12月には、ユーザーの個人情報の保護が十分でないとして6000万ウォンの罰金が科されたビッサム。

この他、脱税などの疑いもかけられていました。その後の調査によりクリアになったものの、依然として「グレー」として位置付けられているのかもしれません。

場合によっては既存口座も引き出し困難になる可能性も

場合によっては既存口座も引き出し困難になる可能性も

この契約更新については1か月間の猶予が設けられているとのこと。
この間にAML対策を十分に行えればよいのですが、それがないままに猶予期間が終了し契約が最終的に解消となってしまった場合には、既存クライアントの出金もままならなくなってしまいます。

ビッサム関係者によれば「NH農協銀行との契約更新についてはコンセンサスが取れている」としていますが、予断を許さない状況であることは事実です。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。