今年に入り、GoogleやFacebookなど大手IT企業により仮想通貨関連の広告掲載が禁止されていました。
詐欺的案件などが多く、クライアント保護を重視するというスタンス。

しかし、ここにきて、急にその傾向が緩みました。

GoogleとFacebookが緩和へ___ただしCoinbaseに対して

まず最初にGoogleが緩和▼

仮想通貨広告を停止していたGoogleが、米コインベースの広告掲載を再開していることが明らかになった。

これはRedditを通じて報告されたものですが、公式発表はされていません。

続いてFacebook。こちらはICO以外の広告掲載を6月以降OKにしています。

Facebookは仮想通貨関連企業への禁止の手を緩めるようだ。今回、コインベースCEOブライアン・アームストロングは「自社のプラットフォームがFacebookに広告を掲載することを承認してもらえた」と発表した

It seems that Facebook is relaxing its ban on virtual currency companies. This time, the CEO of Coinbase, Brian Armstrong, announced that the platform has been approved to display ads on Facebook.

Coinbase社のCEOであるBrian Armstrong氏は、自身のTwitterで次のようにコメントしています▼

「Facebookは今年初頭に仮想通貨関連の広告を排除した。私はCoinbaseが承認され、再び帰ってきた事を誇りに思う。そして、再び多くの人へオープンなファイナンシャルシステムを提供していく。」

ただ、勘違いしてはいけないのが「仮想通貨関連の広告を全面的にOKしたわけではない」という点です。

あくまでもOKしたのはCoinbaseのみ。

そしてその裏側にはCoinbaseだからこその理由があります。

なぜFacebookとGoogleはCoinbaseをOKした?

GoogleもFacebookも、仮想通貨関連の広告を全面的にOKしているわけではありません。

まだまだ詐欺的案件が多いのも事実。
そのため、ICO広告とバイナリーオプション広告は今も禁じています。

理由の一つとしてはCoinbaseがホワイトリストに記載されている企業だからというのがあるかと思います。
先日、Coinbaseが連邦初の公認仮想通貨取引所になったのではというニュースが流れました(事実と異なっていたことがあとからわかりましたが。)

また自社でカストディ業務を開始し、ヘッジファンドからの資金預かり業務を行っている点でも、信頼の度合いや業界での地位が高まっているとみていいでしょう。

こういった点から、「仮想通貨事業のすべてがアウトなのではなく、中には誠実に業務を行っているところもある」と個別判断されたのではないかと思われます。

そしてもう一つがFacebookやGoogleの仮想通貨事業へのスタンスの変更です▼

仮想通貨関連の広告を禁止するという決定は、数か月前、いくつかのテクノロジーの大手企業(FacebookやTwitter、Gooleなど)が共同の努力で広告というプラットフォームを通じて詐欺と違法行為を助長するのを避けるべくなされたものでした

The decision to ban crypto-related ads was made a few months ago as part of a joint effort by several technology giants such as Facebook, Twitter, and Google to avoid the scams and illegal practices that were being promoted through these platforms.

禁止の当時は、この措置はプラスだと思われていました。
しかし、時間がたつごとに、徐々にマイナス面も現れてきます▼

Facebookは、広告を禁止するかどうかの判断の対象となった仮想通貨が金融媒体として重要な手段であることを認識しています

it is a recognition of the legitimacy of Facebook Cryptocurrency Ad Bancryptocurrencies as a genuine means of financial intermediation

詐欺はあるかもしれない、しかしそういった違法性のある行為に伴うリスク以上に社会的な利益のほうがはるかに上回る

although there may be scams, the benefit to society is far greater than the risks associated with unlawful practices.

また、こういった事情も今回の緩和に影響しているかもしれません▼

これを機に、今後は「適正だ」とみられる企業については仮想通貨広告OKになっていくかもしれません。

また今回、広告OKが出されたCoinbaseは、他企業との競争に打ち勝つべく、広告戦略に力を入れていくとしています。

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鈴木まゆ子 / 2848 view

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。