ハッシュフレア、クラウドマイニングサービスの中止を発表

仮想通貨の価格が低迷していても熱気が消えないとされるマイニング市場。
しかし、もしかしたら、その熱気は”採算性”との関係で陰りを見せるかもしれません。

クラウドマイニングサービスを提供しているハッシュフレアは同サービスの中止を公表しました。
現在のSHA-256契約のハードウェアをシャットダウンしているといいます。

当社は18年7月18日にSHA仕様の機器を停止し始め、本日7月20日、アクティブなSHA-256契約に対するマイニングサービスを保留せざるを得なくなったことをお知らせする

ハッシュフレアは2013年にスタートした仮想通貨のクラウドマイニングサービス企業です。

クラウドマイニングは、ユーザーにとっては手軽でいいのですが、サービス提供側は、後述する一定のリスクをかかえることになります。

クラウドマイニングは、クラウドマイニング サービスプロバイダーが所有及びホスティングするハードウェアのマイニングパワーの一部を、ユーザーが購入するシステムだ
サービスプロバイダーはハードウェアの設定、稼働時間の維持、及び最も効率的で信頼性の高いプールの選択を行う

背景には「価格低迷による採算性の悪化」

この中止の背景にはマイニングにおける採算性の悪化にあります。

2017年はBTCをはじめ仮想通貨価格が軒並み上昇、マイニングプールを使ってのマイニングを行っても利益が出る状態でした。

しかし今年になり、さまざまな出来事をきっかけに価格が低迷し、現在はコストが収益を上回る状態です。

市場の価格変動が低迷する中で、同社が利益を上げるのが難しくなった
過去1ヶ月にわたり契約の支払い額がサービス手数料を下回ったため、ユーザーの残高に収益を計上することができなかった

料金体系としては、ユーザーは事前にHashflareに対し、ビットコインネットワークを保護するための年間保守料と、日々のサービスとメンテナンス料金を支払っていました。

そしてHashflare側は、年間手数料をマイニングマシンの購入に、それ以外のを人件費や電気代に充てていました。

ハッシュフレア側はユーザーの代わりにマイニングマシンの購入・オペレーション・メンテナンスを行い、マイニング収入についてはユーザーとシェアする形をとっていました。

ただ、このシステムが利益を生むのは「マイニング報酬がそれなりの価格がある間」だけ。
実は、状況次第でマイニングビジネスはあっという間に損失を抱えてしまいます。

マイニングマシン代や人件費、電気代といったコストは仮想通貨のマイニング報酬の価値以上に固定的であるため、「コストを肩代わりします」という同意は損失リスクを常に抱えることになるのです。

Because those costs were more fixed than the value of rewards in Bitcoin, these agreements always involved the risk of losses.

ハッシュフレア側もそれなりにコスト削減の努力を重ねてきたようですが、状況はどうにもならなかった模様。

ユーザーとのトラブルの懸念も

今回の停止について、ハッシュフレア側は「利用規約に従ったものだ」として何ら契約違反ではないとしています。

しかしその一方、ユーザー側は「不公平」だとして不満をあらわにしています。

ハッシュフレアは(ユーザーの)資金の新規引き出しに厳格な規制を設けている

the company has placed strict new controls on withdrawals

多くのユーザーはハッシュフレアのシステムに自己資金が閉じ込められたままになっていると報告している

many users report having funds trapped in Hashflare’s system

そのため、一部ユーザーは、ハッシュフレアの手数料についてクレジットカード会社と交渉したり、中には資金回収のために法的措置を検討しているとのことです。

今後、もしかしたら似たようなクラウドマイニングサービスも出てくるかもしれません。
と、同時に、今回の件で、クラウドマイニングサービスが抱える問題の難しさも明らかになったかと思います。

「毎月確実に〇〇円儲かります」はウソなのです。

仮想通貨の価格変動は「いつ、どうなるか」が読めないもの。

それを踏まえて投資話を聞くと、真偽のほどを見定めやすくなるのかもしれません。

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鈴木まゆ子 / 8936 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。