仮想通貨の”相続”の問題と対策①|「目に見えない=意識しにくい」から厄介、対応のキホンは他の相続対策と同じ | 仮想通貨まとめ
スルーしたいけどスルーできない「仮想通貨の相続問題」

スルーしたいけどスルーできない「仮想通貨の相続問題」

2017年の人気沸騰により一気に注目があつまった仮想通貨。
ユーザーが一気に広まった1年でもありました。
それまで20~30代がメインでしたが、最近は(少数ですが)高齢者も投資を行うように。

ここで課題になるのが「相続対策」です。

一般的な相続問題もかなりめんどうくさくて厄介ですが、仮想通貨はもっと厄介。

しかし、スルーしたくてもスルーできない問題であることは事実です。

▼以前にも、この問題は本サイトで取り扱いましたが▼

仮想通貨の投資家のメインは20~50代が90%前後を占めます。
が、ごくわずかですが、60代以上もちらほら(80代の投資家もいます)

「こんなに少ないんだからうちには関係ないよ」と思うかもしれませんが、、、

その少数派に自分の親や祖父母が入っているかもしれません。

また、若いからと言って死亡リスクがゼロなわけではありません。

「死」はある日突然やってきます。
だからこそ、軽く見てはいけないのです。

認知度が上がった今だからこそ、あらためて取り扱わせていただきますね。

仮想通貨を含めた”デジタル資産”相続の問題点とは

仮想通貨だけでなく、あらゆるデジタル資産(ブログとかSNS、ネット銀行の口座など)の引き継ぎにおいて問題になるのはただ一つ。それは、▼

パスワードだけでなく資産の存在も、本人しか知らない可能性が極めて高い

これにつきます。


しかし、デジタルだの電子化だの言いつつも、相続がいざ始まると相続人たちの意識が集中するのは「実体のある財産」がメインです。
まさかウチのお父さん、仮想通貨投資なんてやってないよね、、、という思い込みが後々の悲劇につながります。

怖いのは「相続人たちが知らない」だけではありません。
「被相続人すらわかってない」ことも。

繰り返しになりますが、今やインターネット全盛時代。
認知症がどうとか言うだけでなく、あちこちの取引所に口座開設していたり、少額投資をしていたりすると、だんだんと、、、▼

本人ですらどこにどのようなアカウントを開設したか、いくらあるのかが分からなくなる

また、仮想通貨の取引所も基本的に本人以外の問い合わせには対処しません。
これまでKYCがだいぶずさんでしたが、金融庁の行政処分により、各取引所は一気に引き締めモードに。
今後は本人確認などが厳重に行われることになります。

ということは、言い換えると、相続人が相続の旨を伝えて問い合わせをしても応じないか、かなり面倒くさい手続きをしないと受け付けてもらえないかのどちらかです。

加えて、どの取引所も電話対応は原則としてしません。
問い合わせフォームからのメール対応になります。
即日対応はレアケースです。

そのため、多少なりとも被相続人候補が仮想通貨投資をしている気配があるなら、実体のある資産以上に事前に対策に意識を向けておかないといけないのです。

発生しうるトラブル

こうなったとき、どのような問題が生じるのでしょうか。
おおよそ、想定されるのは次のようなもの▼

とはいえ、相続税の申告期限は相続開始を知った日の翌日から10カ月以内。
申告期限&納期限は待ってくれません。

どうにもならず、分かる範囲で申告したとしても、▼

相続人が被相続人のデジタル資産の存在を知らず、「把握している財産=全財産」として遺産分割協議を行い、相続税申告をしたとしても、その後デジタル資産の存在や金額を知った場合には、あらためて遺産分割協議を行い、相続税の修正申告を行わなくてはなりません。

あと、証拠金取引などを行っていた場合は要注意なのが▼

3か月で遺された資産をすべて洗い出すのは至難のワザ。
ましてや、目に見えない仮想通貨ならなおさらといえます。

言い換えると、目に見えないからこそ、「目に見えない借金をある日突然背負わされ、逃げられない状況にされてしまう」可能性もあるのです。

事前にどう対処すべきか

では、事前にどう対処したらよいのでしょうか。

月並みな言い方ですが、「生きている間に徹底的に話をしておく」につきます。

他の「目に見える財産」とやることは変わりません。

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 13016 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。