昨日はBinanceの緊急メンテナンスが仮想通貨の投資家の間で注目を集めました▼

この事態は収束をみたものの、同じような事態は過去にも発生しています。

この反省からBinanceは次のような対策を講じることを発表しました。

Binance、緊急事態用ファンドを設置へ

この事件を受けバイナンスは、「ユーザーのための安全資産ファンド(SAFU)」を14日から開始すると発表した
取引手数料で得た収益の10%をファンドに入れ、緊急事態の対応時に備える。また、同ファンドには隔離されたコールドウォレットを使用する

これ以外にも、

・Syscoinの異常高騰の影響を受けたユーザーは7月5日~14日手数料無料
・それ以外のユーザーには同期間中、手数料70%払い戻し

といった対応がなされています。

さらに、▼

Binanceは、攻撃実行犯を逮捕するための懸賞金を用意している。

Binanceの「クライアントの資産は全力で保全する」スタンスがうかがえます。

コールドウォレットとは

コインチェックのNEM事件の際、注目キーワードとなった「コールドウォレット」。
ご存知の方は多いかと思いますが、知らない方向けに念のため、簡単な説明をさせていただきます。

コールドウォレットとは、秘密鍵をオフラインで管理するタイプの仮想通貨ウォレットのこと
インターネットに繋がれたデバイスは、ハッキングのリスクが常に付きまとうので、アプリウォレットなどと比べると格段にセキュリティの高まった仮想通貨の保管方法だ

コインチェックが事件を受けるまで「お客様の資産はコールドウォレットで安全に保管させていただいています」と言っていたのはまさにこれ。

ただ、現実には、取引は24時間365日常に行われています。
そのため、全部あるいは一部の仮想通貨をコールドウォレットに移す、というのは実はあまり現実的ではない(というか、リアルな対応と説明の内容に違いがある)のです。
事情はどこの仮想通貨取引所も同じかもしれません。

ただ、Binanceが説明したように、一部の資産(というより秘密鍵)を最初からコールドウォレットに移しておく、ということは現実性があります。

余談ですが、ハッキングリスクについて保険会社が対応するというのは実際には難しいのではないか、と感じます。
というのも、それだけのデータが蓄積されて分析がされているとはちょっといいがたい感じがするからです。

NEM流出の被害額が過去最大で580億円だとなっていますが、、、

これを補填できるだけの資力と資産運用力のある保険会社はどこなのでしょうか??

むしろ、万が一に備えて一部自社資産をコールドウォレットに保管しておくほうがより現実的なのかもしれません。

Binance対応は日本の仮想通貨取引所の参考に

今回のBinance対応を日本の仮想通貨取引所と比較するツィートも出ています▼

Binance並みに対応どころか、ずさんなKYC、反社会的な勢力による取引の見逃し、自社資産と顧客資産の分別管理ができていないなど、どちらかというとアラが目立つ日本の仮想通貨取引所です

「神対応」として評価の高い今回のBinanceの対応。
金融庁の規制強化にあえぐ日本の仮想通貨取引所にとっては、今後の参考になるのかもしれません。

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 12517 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。