楽天、子会社を通じてロシアでの仮想通貨事業を計画

大手IT企業や金融機関が仮想通貨ビジネスに着手しています。
大手ネット通販会社の楽天も例外ではありません。

ロシアでの仮想通貨ビジネスを計画している模様です。

7月3日、楽天の子会社で無料通話&メッセージングアプリを提供する「Viber」のCEOを務めるDjamel Agaoua氏は、2019年に独自通貨「楽天コイン(Rakuten coin)」をロシアで発行することを発表しました。
Viber(バイバー)とは

Viber(バイバー)とは

Viber(バイバー)は2010年に始まったイスラエル発祥の無料メッセージ&通話アプリ。2017年8月のユニークユーザーは9億2000万人だとはっぴょうしています。2014年はヨーロッパを中心に、中東・アジア・中南米で活用されていましたが、現在は主にインド・ロシア・アメリカで使われることが多い模様。

現在、楽天の子会社として、Rakuten Viberの名称で事業を展開しています。

楽天コインとは

ブロックチェーン技術を活用して、楽天スーパーポイントを仮想通貨として、楽天が持つ国内外のサービスでのIDやポイントの共通化を図り、ポイントを世界各国で利用できるようにすることでよりグローバルに事業展開をしやすくする

そして楽天コインについては、すでに三木谷社長兼会長が、その構想について発表しています▼

「楽天コインはViberで使用することが可能になる。具体的には、楽天コインはViber Walletサービスの一部として利用できるようになり、ロシア人はルーブル、米ドル、ユーロと交換することができる。」

とはいえ、ロシアでの金融機関を通じた現金化はどうも難しいようです。
具体的にどのようにしてフィアットマネーと交換できるようになるのかは不明ですが、通信×ウォレット×仮想通貨のビジネスが基盤になれば、様々なビジネスに展開が可能なのではないかと思われます。

ロシアが通貨不安を抱えているなら、分散投資や安全資産のひとつとして楽天コインが対象となるかもしれません。

すでにロシアにビジネス展開をしていた楽天

「楽天がロシア?」

こうびっくりする人もいるかもしれません。

楽天がロシアに進出するのは今回が初めてではありません。
数年前から、別の形で、楽天はロシアビジネスにかかわっていました。

楽天は2011年にロシア最大のECサイト「OZON.ru」に出資を行っています。

楽天自身もEコマースを行っているため、出資だけでなく何らかの形で同社のビジネスにタッチしているはずです。

この中で、ロシアの市場や仮想通貨の可能性、さらには通信と通販との組み合わせの今後などを探っていたのかもしれません。

また、誰もがきっと疑問に思うのが「なぜロシアなのか」。

先ほどお伝えしたように、Viberの主たるユーザーはロシア・インド・アメリカです。

が、、インドもアメリカも仮想通貨への規制はかなり厳しめ▼

プラス、日本では、すでに100社以上が仮想通貨交換業の登録にひしめき合い、かつ、厳格な調査で登録済みの仮想通貨交換業に行政処分が下される状態です。
登録までに2年はかかるのではないか…と言われていますが、仮想通貨を含めITビジネスの展開は秒速で変化していきます。


「日本での展開を待っていたら間に合わない」と判断したのかもしれません。

しかしロシアは、(現時点では否定しているけれど)独自仮想通貨構想の下地にという思いもあってなのか、自国内での仮想通貨ビジネスについては容認傾向にあります。

こういったことから、「ロシアならばやりやすい」と判断した可能性があります。

まとめ

そして今回の事業展開の理由の3つ目は、「自社内ビジネスのシナジー効果」かもしれません。

楽天はロシアに限らず、すでに海外のさまざまな国のビジネスに出資を行っています。
Viberでは10億人のユーザーを手にしているものの、それ「だけ」なのです。

なぜか?

「金融が国境によって分断されているから」。

グローバル化が進んだといっても、まだまだ一般ユーザーとしては壁は高いもの。
Amazonなどで海外のものを購入できるようになったとは言っても、ドルと円の壁は大きいものです。
皮膚感覚として、「気楽に使える」といえる状態ではありません。

「金融のカベ」を仮想通貨が超える

「金融のカベ」を仮想通貨が超える

しかし、仮想通貨ならこの金融のカベを超えることができるかもしれません。
金融機関を介さず、P2Pでやりとりすることで、よりスムーズにグローバルな事業展開を図ることができます。

着金に3日から1週間かかるような金融は対個人のビジネスにはいらないのです。

「今すぐほしい」「今すぐやってみたい」。

そういうニーズにこたえるには仮想通貨はうってつけ。

そして、仮想通貨によって楽天グループ内のビジネスにシナジー効果が生まれる可能性があるのです。

一貫性に欠ける事業を1つにまとめて事業間のシナジーをもたらし、海外でも日本の楽天経済圏と同じようなエコシステムを構築するためには、サービス間のIDとポイントの共通化が必要だったと言える。
また様々な法制度を乗り越えてポイントの国際化を進めるうえで、仮想通貨化が最適解という結論に至った

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。