仮想通貨が「改正資金決済法」から「金融商品取引法(金商法)」の規制対象に移るかもしれません。
「金融庁ではこの規制の法律の変更について検討がなされている」というニュースが流れてきました。

仮想通貨が単なる決済手段よりも投機的売買の商品としての性格を強めてきたことから、改正資金決済法では投資家保護などに十分機能しないと判断。
金融商品の規制を定めている金融商品取引法に移行することを検討することになった。

資金決済法は元々、プリペイドカードや電子マネーなど現金以外の各種決済について定めた法律です。

仮想通貨が改正資金決済法の規制対象となった当時(成立は2016年)、今ほど仮想通貨の認知度は高くなく、かつ価格変動は激しくありませんでした。
仮想通貨の代表格ビットコインにしても、トランプ政権が成立して以後、価格は急激に上昇しはじめましたが、それまではおおむね5万円で安定していました。

当時は、価格変動や投資家保護よりもむしろ仮想通貨を使ったマネーロンダリングや犯罪の助長が世界的な懸念事項であり、仮想通貨の定義以上に仮想通貨の取引所を登録制にすることが目的であったように見られます。

しかし、2017年の仮想通貨の高騰および今年1月のコインチェックでのNEM流出事件、そして金融庁による各仮想通貨取引所への調査の結果から、仮想通貨については、証券や債券など他の金融商品と同様の規制が課題として浮かび上がってきました。

今回の議論は、こういったことを背景に出てきたものと思われます。

金融庁「規制根拠となる法律を変更する検討などない」

ただし、金融庁はこのニュースを否定しています▼

はたしてそういった検討が本当に金融庁で行われているのか、我々は直接電話取材を行い、その真偽について金融庁に問い合わせてみたところ、そういった事実はないという返答であった。
「少なくとも、そういった検討事項があれば、研究会のほうに議題として挙がる」
過去4回開催されている研究会にはいっさい議題は挙がっていないが、金融庁は「まったく議題に挙がっていないものが検討に入ることはありえない」

産経新聞などさまざまなメディアで「金融庁が仮想通貨を『証券』で取り扱うかも」という話などが出ていました。

もしかしたら、Twitterなどでの推測や噂などがこのようなニュースソースにつながったのかもしれません。

「金商法の対象になる」というのはどういうことか

そもそも金融商品取引法とは▼▼

専門知識が少ない一般投資家を手厚く保護することを狙いとし、株式、債券、デリバティブ(金融派生商品)取引など幅広い金融商品を対象に販売や勧誘のルールを定めている。
最大の利点は、市場が透明化されることで、健全な業界発展を見込める

では実際に、仮想通貨が金商法の対象になったらどういうことが起きるのでしょうか。

既存の証券会社などと同様のコンプライアンスや資産の分離管理、カストディが求められることになります。

具体的には▼▼

仮想通貨の規制法が金融商品取引法になれば、仮想通貨取引所が資産を分別管理することが義務付けられる

さらに、仮想通貨から派生した金融商品の設計や販売もしやすくなります▼

上場投資信託(ETF)などさまざまな金融商品が誕生へハードルが下がる事ことも予想され、仮想通貨の取引量が増える(リクイディティが高まる)

すでにアメリカではウィンクルボス兄弟が仮想通貨ETFを米SECに申請するなどの挑戦を試みています▼

そして、投資家ならば最大の懸念事項である課税の問題も、次のように扱われるかもしれません▼

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鈴木まゆ子 / 1457 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は現時点(2017年)では投資(というより投機)の手段として着目されています。
しかし、その基礎技術であるブロックチェーンを含め、今後AIとともに、人間の未来をより効率的に、かつ安心できる社会にしていく可能性のあるものではないかと思っています。

個人だけでなく、国としても注目のアイテムなのが仮想通貨です。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問についてお伝えしたいなと考えています。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。