2018年サイバー攻撃による盗難仮想通貨、すでに”11億ドル”

今年前半ですでに11億ドル(日本円でおよそ1200億円)の仮想通貨がサイバーアタックで盗まれてしまった模様です。

今回セキュリティ会社により、金額だけでなく、その性質や背景についても驚くべきことが明らかになりました。

サイバー攻撃の件数でみると米国が最も脆弱な国となっており、現時点で24件の攻撃が確認されている。2位は中国で10件、3位は英国で8件

標的1位は「取引所」、2位は「企業」

仮想通貨取引所が最も標的とされており、攻撃全体の27%を占めたようです
次に多いのが企業。企業の内部システムをハッキングし、仮想通貨を身代金として要求する手口です。
ランサムウェアの身代金要求の40%以上が「モネロ」

ランサムウェアの身代金要求の40%以上が「モネロ」

また、ランサムウェアによる身代金要求の際の決済手段としてもっとも多いのがモネロ。4割以上です。
ビットコインやイーサリアムもありますが10%程度。

モネロがもっとも多い理由には、匿名性の高さにあると言われています。

アタック成功のカギは「ダークウェブ」

サイバーアタックは”意外と”カンタン

サイバーアタックは”意外と”カンタン

シロウト目からすると「サイバーアタック」や「仮想通貨ハッキング」は非常に高度な技術がなければできないとおもいがちですが、、、どうやらそうでもないようです。

カーボン・ブラックのセキュリティ・ストラテジストであるリック・マクロイ氏によると、▼

基本的なマルウェアは平均224ドルで、安くて1.04ドルのものもある
中にはカスタマーサービスまでしっかりついている場合もある
マルウェアの市場規模は、670万ドルになる

こういったマルウェアの売買はGoogleやYahooなどではたどりつけない闇のサイバースペース「ダークウェブ」で行われています。

ダークウェブは、特別なソフトウェアを使ってアクセスでき、利用者が匿名でほとんど追跡不可能なのが特徴だ。
闇のマーケットプレイスでも経済論理は働く

闇のマーケットプレイスでも経済論理は働く

価格がそれほど高くなく、かつ、中にはカスタマーサービスまでつくマルウェアが販売されるダークウェブ。
闇のマーケットプレイスであり、ときに言った言わないの水掛け論や詐欺もなくはありません。
が、それでも経済論理が働くのは表の世界だけでなく裏の世界も同じことのようです。

参考:ダークウェブについて

犯罪の主体は「失業中の高スキルエンジニア」か

また、今回、意外な事実が分かってきました。
こういったサイバー攻撃やマルウェアと聞くと、大掛かりな犯罪集団やテロ組織などを一般的にはイメージします。

しかし、アタック自体は難しくないことから、”高度なスキルをもったエンジニアが失業によりやむなくやった”のではないか、と言われています。

ハッカーは犯罪組織などに属しているケースが多いが、組織を構成するのは収入アップを狙う高度な知識を持った失業中のエンジニアだとした。
高度な教育を受けたエンジニアによる単独犯で、副業で行っているケースもしばしば見受けられる
 「世界にはコーディングは教えるが仕事がない国がある。窃盗は、ルーマニアに住むたった2人の人間が家賃を払うために行う可能性もある」
失業率の高さが犯罪を生む

失業率の高さが犯罪を生む

カネ余りと言われる現代ですが、経済格差は広がっています。
富めるものはより富み、貧しきものはより貧しくなる構造です。
また、いくら勉強してスキルを積んだところで就職先がなければ食べていくことができません。

生きるためにやむにやまれなくなった人間には、法律の遵守や倫理など関係なくなります。つまり生きるためには手段を選ばず、犯罪への敷居が低くなるのです。

仮想通貨がらみの犯罪の共通点は「バレにくい」こと。
アドレスによる追跡は可能であっても、それが結局誰なのかという個人IDにまではたどりつくのは困難です。
モネロやジーキャッシュのような匿名性の高いものならなおさら。

「仮想通貨=犯罪」のイメージから「規制すべき」という声が高まっていますが、、、

根本的な解決の方向は、もしかしたら違うところにあるのかもしれません。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は現時点(2017年)では投資(というより投機)の手段として着目されています。
しかし、その基礎技術であるブロックチェーンを含め、今後AIとともに、人間の未来をより効率的に、かつ安心できる社会にしていく可能性のあるものではないかと思っています。

個人だけでなく、国としても注目のアイテムなのが仮想通貨です。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問についてお伝えしたいなと考えています。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。