「こんな場所でマイニング?」「だって電気代とか安いしさ」

仮想通貨のマイニング(採掘)に「安い電力」は必須。
というのも、マイニングで利益が出るようにするにはコストを抑える必要があるからです。
加えて、人件費と地代家賃を低く抑えられたら言うことなし。


そんな状況のため、最近は意外な場所でマイニングが行われることがあります。

閉鎖工場でマイニング

クラウドマイニングサービスのコインミント社が、7億ドル(約771億円)を投じ、ニューヨーク州北部にある閉鎖工場をビットコインのマイニングファームの改修工事に着手した。
ビットコインマイニングを目的に、電気代が安い地域で使われなくなったインフラを再利用

今回の計画では、「最高7億ドル」を投じて2019年の末までに、アルコア社の元アルミニウム溶解工場を改装するとのこと。敷地面積は1300エーカー(約526万平方メートル)におよびます。

かなり広大な土地でのマイニングとなりますが、その意図はどのようなものでしょうか。

工場は高圧電力ができる→膨大な電気を必要とするマイニング向き

工場は高圧電力ができる→膨大な電気を必要とするマイニング向き

工場はもともと製造のための施設であるため、効率よく膨大な電気を発電することが必要です。
高圧電力で発電可能なため、膨大な電気を必要とするマイニングに向いています。

さらに、発電した場合の冷却設備が整っていることも。

地代も工場用地は安いことが多く、効率よくマイニングビジネスを行うのには向いているかと思われます。

また、アメリカは資源が豊富であることから発電のコストも日本よりは抑えられています。
ただし、コインミント社が今回選んだのはニューヨーク州。
アメリカの中でも発電に関しては比較的”割高”とされています。

養鶏場で違法マイニング@韓国

ただし、どこでも合法的にマイニングがされているとは限りません。
クリプトジャックは別として、いい場所なんだけど違法にマイニングをやってた、、、なんてケースもあります▼

今年4月には、韓国のマイナーが仮想通貨製造のために安い電気を不法に使用したとして逮捕された。
5人の仮想通貨マイナー(拘束中のため身元は伏せられている)が、大幅に低い料金で電気を使用するために市の保護エリアにある工場や養鶏場を意図的に借りていたことが、警察の詳細な調査で判明した。
5人のマイナーは建物を半導体工場に偽装したり、いくつかの土地を養鶏場に見せかけることで、ビットコインやイーサリアムといった仮想通貨を採掘する能力を得ていた。
入手・設置したASICマイナー以外のコストは実質ゼロの状態だった。
通常の半分の電気料金しか支払われておらず、養鶏場や工場の賃貸料も大幅に割引されていたことも判明している。
違法マイニングは後を絶たない

違法マイニングは後を絶たない

このほか、ニューヨーク州では低料金の電力を過剰使用してマイニングを行う仮想通貨採掘業者に採掘の中止を要請しました。
ブルックリンではマイナーの放出する電波が地域の通信を阻害、操業停止や退去を命じる措置などもなされています。

また、違法でないにしても、地元住民の電力供給を阻害したり、マイニングだけして雇用創出など地元経済に恩恵がない場合、マイニングに対して地元から「NO」の声が出ることも▼

まとめ

長続きするマイニングのキーワードは「地元との連携」なのかもしれません▼

アルコア工場に最も近い町マシーナの政治家たちは、今回の計画が逆に地元の雇用を促進すると歓迎している。コインミントは、150人の雇用創出を約束している。
「150人を雇用し、アルコア社の東部工場を再利用するのはエキサイティングだ。これまで町がやろうと取り組んできたことだ」

まだ仮想通貨がブームではなかった頃なら、こういったことは問題にならなかったでしょう。
しかし一度火が付き、その後も将来性などが認められた場合、マイニングで利益を得ようとする事業者が増えるのは自然なことです。

ただ、自分だけうまくいけばいい、その場だけ利益が稼げればいい…となると、環境や周囲との調和を図れないため、短期的な投機で終わる可能性が高くなります。

今後も仮想通貨という存在は人々から必要とされるでしょう。
そしてそれはマイニングも同じこと。
末永くマイニングで事業を継続し、息長く利益を獲得したいと考えるなら地元との連携やコンプライアンスは必須事項となります。

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 3822 view

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鈴木まゆ子

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は現時点(2017年)では投資(というより投機)の手段として着目されています。
しかし、その基礎技術であるブロックチェーンを含め、今後AIとともに、人間の未来をより効率的に、かつ安心できる社会にしていく可能性のあるものではないかと思っています。

個人だけでなく、国としても注目のアイテムなのが仮想通貨です。

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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。