”花形”銀行業界の凋落

かつては「就職の花形」とされた銀行も、もはや就職組からは不人気の業界となってしまいました。

AIの導入や採算性の悪化などにより、メガバンクを中心に人材のリストラが進んでいるのです。

3メガバンクをめぐる事業環境が一段と厳しさを増している。
この非常事態に、3メガバンクは「人員・店舗削減」「新卒採用縮小」「ベアなし」のリストラである“トリプル・ダイエット”に踏み込み、国内事業立て直しを急ぐ。
「銀行に入れば一生安泰」「高年収」「社会的地位が高い」。そんな「銀行員=エリート」というイメージがもろくも崩れ去った今、就活人気ランキングの上位から転げ落ちてしまったのだ。

”性悪説”ベースで人事評価をする銀行業界

また、運よく(?)就職できたとしても、その先はストレスだらけのようで、▼

銀行の人事管理は、性善説に立たず、性悪説に基づいて行われる。
減点主義は、人材に求める「あるべき姿」をあらかじめ定義しておき、その上で下振れする(未達の)部分の評価を引いていくもの
減点主義が、緻密に定義されたあるべき人材要件を基準として行われるということは、そもそもビジネスの基盤が安定(硬直化)し、仕事もおおよそ定型化してしまっている
では、このような刷り込みを受けた行員のベストな立ち居振る舞いとはなにか?
定型業務をそつなくこなす以外は「何もしないこと」

AIの登場で銀行唯一の旨み”安泰”さえなくなる

チャレンジもなく(というよりチャレンジすると怒られる)、ただただ定型業務だけを行うだけの職種が銀行員、ということになるのでしょうか。

そして、これでかつて”安泰”だったはずなのですが、銀行員にとって脅威の存在により、一生守られるはずだった”安泰”さえ奪われる危機となったのです。

いまやAIの時代である。AIは安定したビジネス基盤や定型化された仕事が大好物だ。
「仕様」の定まった仕事はなんでもAIに取り込まれ、AIのほうが優れた仕事をするようになる。
そうして銀行がたどり着いたのが、最近のリストラ策の公表と行員の転職希望者の急増である。

仮想通貨業界が必要としているのは「金融人材」

一方の仮想通貨業界。

コインチェック事件以降、金融庁からの調査を受け、業務改善命令が行われました。
その中で厳しく課題として突き付けられているのが「金融機関並みのコンプライアンス」です。

金融庁が、「金融業の知識を有する人材」の確保を交換業者に求めている
各業者は、金融機関でリスク管理やコンプライアンス(法令遵守)などの経験のある人材の雇用を進めている。

そのため、銀行の流れと逆行するかのように、仮想通貨業界では、銀行を含めた”金融人材”を募集しています。

仮想通貨取引所を開設したSBIグループでも、新たな人材を募集。その募集要項の中には次のような項目があります。

【歓迎要件】
■金融機関にて顧客の資金調達に関連する実務経験をお持ちの方

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。