”51%攻撃”による仮想通貨の盗難相次ぐ

仮想通貨”そのもの”への攻撃が相次いでいます。

”51%”攻撃という、POW(プルーフオブワーク)アルゴリズムの脆弱性を狙った仮想通貨アタックが続発。

これにより、次々と仮想通貨が盗難・流出しています。

最初に攻撃に遭ったのは国産仮想通貨「モナコイン」

最初に攻撃に遭ったのは国産仮想通貨「モナコイン」

最初に攻撃に遭ったのは、5月15日。
日本国産の仮想通貨「モナコイン」が被害に遭いました▼

一般のユーザーには被害はなかったものの、ある取引所ではモナコインの入金履歴が巻き戻されて被害が出た模様だ。

被害に遭ったのは海外の取引所「Live Coin」。これにより1000万円相当の流出があったと言われています。

▼その翌日にはBitcoin Goldへの攻撃▼

ビットコインゴールド(BTG)が悪意のあるマイナーから51%攻撃を受けた
この攻撃によって海外取引所からおよそ20億円の被害が出た

さらに、22日は、Vergeのブロックチェーンが書き換えられました。Verge Coinについては、4月以来、51%攻撃を受けています▼

アタッカーは51%攻撃によってVerge(ヴァージ)ブロックチェーンのフォークを成功させてしまいました。
たったの数時間でアタッカーはおよそ3500万XVG(時価、約2億円相当)を持ち逃げしました。

「51%攻撃(Block withholding attack)」とは

今回のアルトコインの流出はすべて51%攻撃によるもの。
51%攻撃は別名「Block withholding attack」と言われます。

51%攻撃とは、悪意のある個人またはグループがハッシュパワーの過半数を占める(誰よりも早くマイニングを行う)行為を指します。
これによってそのネットワークを支配し、不正取引を自在に行う事が出来るようになります。

仮想通貨が成り立つ仕組みのひとつとして、「改ざん性の低さ」があげられます。
報酬システムにより、互いが知らないもの同士のマイナーであってマイニングが善意のもとに動くようになっているのがPOWだったはず。

しかし、その善意が覆され、悪意で動いたがために、ありえないはずの二重払いが生じました。

もっと具体的にはこんな仕組み▼

本来マイナーは、ブロックを承認するための鍵を誰よりも、早く見つけて報酬としてビットコインやモナコインなどの通貨を受け取る権利があります。
それにも関わらず、見つけたことをあえてブロードキャスト(ネットワークに公開)せずに保留した上で、一挙にブロードキャストすることで意図的にチェーンの巻き戻し(reorg)を発生させ他のマイナーの取り分を自分のものにしようとする攻撃のことです。
長いチェーンを正当なブロックチェーンとみなすというルールを悪用して、秘密裏に長いチェーンを作っておいて一度にブロードキャストすることで、全てのマイニング報酬を自分のものにする
ブロックチェーンではこのような時に長いチェーンを優先するのでチェーン②の犯人が承認したチェーンが正しいチェーンということになります。
POWアルゴリズムだからこそ改ざんされた

POWアルゴリズムだからこそ改ざんされた

POWの仕組みを逆手にとったのが今回の盗難だと言えます。

こっそりと本来のチェーンよりも長いチェーンを作っておき、公開のタイミングではPOWのルールにのっとって自分が「自然に」正当とみなされるようにするのです。

報酬という仕組みでトラストレスでも動く仮想通貨ですが、今回は「マイニング報酬よりも裏切った報酬のほうがずっと高い」として逆手に取られた形になります。

狙われやすいのはPOWアルゴリズム

また、この問題は他のPOWアルゴリズムを採用している仮想通貨、つまりビットコインやモネロといった他の多くの仮想通貨にも十分発生する可能性があります。

ブロックチェーンの巻き戻しは、かねてからその攻撃手法について可能性が指摘されており既知のものであったが、このようにあからさまに攻撃が実行されることは珍しかった。
今回は26ブロックという長いものであり、しかも複数回の攻撃が確認されており、非常に計画的なものであると考えられる。

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 12769 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は現時点(2017年)では投資(というより投機)の手段として着目されています。
しかし、その基礎技術であるブロックチェーンを含め、今後AIとともに、人間の未来をより効率的に、かつ安心できる社会にしていく可能性のあるものではないかと思っています。

個人だけでなく、国としても注目のアイテムなのが仮想通貨です。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問についてお伝えしたいなと考えています。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。