Facebookがブロックチェーン担当チームを結成したことが、Facebook社幹部のDavid Marcus氏により明らかにされました。同氏は以前Coinbaseに在籍していたことがあります。なお、このブロックチェーンチームにはInstagramのメンバーも入っているとのこと。

人気の高い「Messenger」アプリの統括者が「ブロックチェーン技術に取り組む新しい社内チーム」の責任者に就任する

FacebookというSNSだけでなく、Coinbaseでも仮想通貨事業に関与したことのあるMarcus氏。彼は自身のFBタイムラインの中で次のように述べています。

「私は小さなグループを結成して0からFacebook全体でブロックチェーンを活用する最善の方法を探している」

個人情報流出問題でトラブルになったFacebook

数千万のユーザーの個人情報流出が3月に発覚したことを機に同社の商品とプライバシー対応全般を幅広く見直した上で経営陣の入れ替えに踏み切った。

Facebook(以下、「FB」)は今や世界的なSNSとして知られています。
FBが今年になって世間をにぎわせたのが「個人情報流出問題」。
8700万人分の個人情報が流出したことが大問題になりました。

一大SNSの個人情報独占状態が引き起こした問題は、これだけではありません。

英データ会社ケンブリッジ・アナリティカが、フェイスブックに登録している米国人5000万人分の個人情報を使って、2016年の大統領選で共和党のドナルド・トランプ候補(当時)を当選に導こうとしたことが暴露されたのだ。

巨大SNSが今や我々の氏名や生年月日だけでなく、住所や「今どこにいるか」、個々人のメッセージのやりとり、利用したアプリなども把握しているといいます。
そしてそれはSNS本体の独占状態。

つまり、我々の個人情報はSNSの主体の「稼ぎ道具」になっているのです。

見方を変えると、個人IDの主権が本来の帰属主体である個々人ではなく、SNSになっていると言えます。
いつ、どこで、誰に、どのような個人情報を明らかにするかを決めるのは我々ではなく、FacebookやTwitterといったSNSの本体なのです。

▼この主権状態を個人に戻すべくブロックチェーン技術を活用した試みがIBMで行われています▼

ちなみに、このような状態を「デジタルIDブローカー」と呼ぶそうです。
また、SNSだけがブローカーになっているわけではありません。

私見ですが、このAmazonの特許も、デジタルIDブローカーとして個人情報と仮想通貨決済情報を結び付けようとしているのではないかと思われます▼

ブロックチェーンで個人情報を管理するには

利用者は自分のデジタルIDを持ち、プライバシーを保ち、特定の企業や個人だけに個人データのアクセス、保存、分析、共有を認めるようにしたいと望んでいる
一方で、企業側はデータを囲い込んで収益を上げ、利用者のプライバシーについての規制も守らなくてはならない。

では、個人情報をSNSなどの他者から取り戻すには、どのようにブロックチェーンを活用したらよいのでしょうか?

ブロックチェーン技術のIDへの応用には、次の2つがカギだと言われています。

1.利用者が管理するID

一つ目が、利用者が管理するIDだ。これはソーシャルメディアのアカウントに似ている。
IDを作成するのに免許証や出生証明書といった身分証明書は必要ない。アカウントをインターネット全般で使え、利用者は自分の情報へのアクセス権を個別に与えたり、取り消したりできる。

この技術は、Sovrin(ソブリン)や米uPort(ユーポート)、米Blockstack(ブロックスタック)、その他多数の企業が採用しています。

ウォレットなどのデバイスを活用することで、どこまで情報公開するか、アクセス権を誰に与えるか、あるいは無効とするかをID持ち主本人が決定できます。

2.ID認証

もう一つが「ID認証」だ。これは利用者が管理するIDとは異なり、身分証明書を確認した上で、その情報をブロックチェーン上の適切な所有者にひも付けすることを指す。これは従来の本人確認に代わる分散型データベースになる。

これに貢献しているのが、カナダのSecureKey(セキュアキー)や米CIVIC Technologies(シビック・テクノロジーズ)、国際的なデジタル認証プログラム「ID2020」です。
認証済みのIDデータを共有・管理し、ユーザーネームやパスワードがなくても多要素認証が行える仕組みになっています。

ただし、現実的な問題も

利用者が重視するのは「ネットワーク効果」だ。つまり、最も広く認知され、価値の高いデジタルIDに関心を示す。ネットワーク効果が限定的なブロックチェーンに移りたいとは思わないようだ。

「ブロックチェーンが個人情報の管理問題を解決する」。
こう書くと、バラ色の未来が待っているかのように聞こえるかもしれません。

しかし、現実は理論ほど簡単には行きません。

個人の心情(めんどくささなど)の問題、サービスを提供している以上個人情報の活用で収益を上げたい企業の問題、そして「ブロックチェーンをどこで活用したらもっとも効率的か」という問題があります。


Facebookほどの規模のSNSで個人情報が流出したからこそ問題になったわけであり、一般的には人間は「ラクしたい」「自分で管理するなどよほどのことがなければやりたくない」と思っているのです。

ブロックチェーン技術が解決するのは非常に特殊な問題で、記録を管理する第三者の信頼性が低い場合にしか、現実には機能しない。こうした状態で政府や企業が、はたしてIDの管理を放棄するだろうか。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


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しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。