博報堂「仮想通貨」で調査実施、仮想通貨購入率は4.6%

博報堂「仮想通貨」で調査実施、仮想通貨購入率は4.6%

 博報堂金融マーケティングプロジェクトは「仮想通貨」をテーマに調査を実施しました。
調査方法は、仮想通貨の購入開始時期ごとの生活者の意識・実態に関するもの。
結果は3月27日に発表されました。

調査対象は18歳から59歳の男女1万名。
調査時期は2月7日から13日にかけて。
なお、調査対象者のうち仮想通貨の購入経験があったのは466名(購入率4.6%)でした。

仮想通貨購入動機「金儲け」70%

仮想通貨購入者のうち7割が男性で、30代未満が過半数を占めた。購入動機は「お金儲け」が最多だった。

▼ただし、すべてがすべて、「お金儲けが目的」なわけではありません。購入時期によって異なります。早期に投資した人は「ブロックチェーン」への関心が強く、直近になればなるほど「投機目的」の傾向が強くなっています▼

初期購入層(2017年1月以前に購入・76名)

初期購入層では「ブロックチェーン技術や仮想通貨技術に興味を持った」が28.9%で最も高く、「お金儲け」(22.4%)と「仮想通貨やブロックチェーンについて勉強するため」(19.7%)が続いた。

また、そもそも使えるのかどうかにも関心があるためなのか、早期参入者ほど「決済経験」もあります▼

初期購入層では「ゲーム内通貨」「送金」と回答した割合が他の層よりも高く、仮想通貨を通貨として活用する人が多いことがわかった。

もっとも、2016年までは価格が高くなったとしても1BTC=10万円程度。
揺さぶられることはあるけど、決済に躊躇するほどではないですね。

中期購入層(2017年2月~12月に購入)167名

中期購入層では「お金儲け」が34.1%で最も高く、「ブロックチェーン技術や仮想通貨技術に興味を持った」(28.1%)と「仮想通貨やブロックチェーンについて勉強するため」(26.9%)が続いた。

直近購入層(2017年12月以降に購入・168名)

直近購入層でも「お金儲け」が36.3%で最も高く、「将来の資産形成を考えて」(24.4%)と「インターネットの記事やブログ、掲示板を見て」(20.8%)が続いた。

▼また、直近になると、1BTC=100~200万円と高値での取引がメインです。そうなると、たとえ小数点単位でも「売るのが惜しく」なります。この他、BTCの送金のつまりもありまして▼

直近層は8割が「支払い経験がない」と回答し、投資・投機目的での購入が多いことが明らかになった。
Twitterなどで見ても発言力がある人は早期購入者が多い

Twitterなどで見ても発言力がある人は早期購入者が多い

実際にTwitterなどを見ていても、仮想通貨の高騰・下落だけでなく、技術面での革新などに触れてつぶやく人などに発言力があります。そのほとんどが早期購入者で、仮想通貨が儲かるかどうかよりも「新しい技術と言われるブロックチェーンとは何か」に関心をもち、早期に購入した人です。

また100万円台、200万円台にビットコインが突入したあたりで購入した人は、「あまり技術的なことは知らないけど、儲かりそうだから買ってみる」が多いようです。いわゆる「イナゴ」層もこの辺が多いのではないかと思われます。

草コインやICOに飛びつくのも直近購入層かもしれませんね。

性別・世代的には「男性」「10~20代」が中心

男女別に見ると、購入者の7割は男性だった。10〜20代の男性が全体の過半数を占め、購入時期が最近になるほど若年層の割合が高くなった。
新しいチャレンジに関心があり、失うものの少ない若年層ほど積極的

新しいチャレンジに関心があり、失うものの少ない若年層ほど積極的

不動産投資や株式投資などは基本的にそれなりの資本がないと難しいもの。
一方、仮想通貨投資は、モノによっては数百円~数千円からスタートすることが可能です。

かつ、短期的な値上がりが期待され、「働かなくても」カンタンに日銭が稼げます。

さらに、若年層ほど「家族」「仕事」「ローン」など、抱えるものが少ないのでチャレンジしやすいことも影響しているかもしれません。

直近購入層では1割が学生だった。

▼学生投資家のみなさん、このあたりは大丈夫ですか?▼

「仮想通貨は一般的にならない」が8割

仮想通貨の今後については、67.0%の人が「一時的に流行しているだけで、一般的にはならないと思う」と回答し、「流行していないと思うし、一般的にはならないと思う」は15.8%で、「一般的な通貨になると思う」は17.2%にとどまった。
”購入率4.6%だからこそ”の「一般的にはならない」の可能性も

”購入率4.6%だからこそ”の「一般的にはならない」の可能性も

この数字を見て「ほら、やっぱり仮想通貨はオワコンじゃないか」という声も聞こえてきそうですが。。。

日本人の購入率が4.6%の背景を考えてみることも必要かと思います。
そもそもなぜ9割以上の人が仮想通貨を買わないか?というと。。。

・ボラティリティが高いから怖い
・詐欺かもしれない恐怖

があるからかと思います(実際には仮想通貨=詐欺ではないのですが)

ブロックチェーンや仮想通貨に詳しいガートナージャパンの責任者は仮想通貨のサイクルについて次のように述べています▼

技術の普及のトレンドを示すガードナーのハイプサイクルによると、ブロックチェーン技術の応用アプリケーションとして真っ先に成功した仮想通貨は、過度な期待の時期を過ぎて幻滅気に入っており、これから普及する。
まとめ

まとめ

「仮想通貨が一般的にならない」___これは、正しく言うと「邦貨にとって代わる存在にはならない」がもしかしたら正しいかもしれません。

というのも、邦貨が役に立たなくなった時、「第二の決済手段」としてBTCやETHが使われる可能性は大いにあります。
そしてそれはすでにジンバブエやベネズエラの例に表れています。

貨幣の既存の価値観は徐々に変わりつつあります。
ブームは過ぎ去ったかもしれませんが、さまざまな規制が落ちついたとき、あらためて「仮想通貨」が人々の生活に定着していくことになる可能性がある、と個人的には思います。

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鈴木まゆ子 / 772 view

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。