「現金大国」日本にもキャッシュレス社会の到来の波が

「現金大国」日本にもキャッシュレス社会の到来の波が

世界一の偽札防止技術を誇り、誰もが自分たちの現金を信じ、好む日本。
クレジットカードやデビットカードが登場しても、高齢者を中心に多くの人が現金をより好んで日常生活に活用しています。

しかし、それでもやはり世界の「脱・現金」の波からは逃れられない模様。

スマホやPCと同じように、「キャッシュレス」も、日本人にとっては「好むと好まざるとにかかわらず、生きていくためには持たなくてはいけないもの」になっていくのかもしれません。

2017年11月、家系の金融行動に関する調査の結果が明らかになりました。それによれば、万札を使うような消費活動についてはクレジットカードを使う割合が半数を超えていました↓↓↓

2017年の2人以上世帯の「家計の金融行動に関する世論調査」によると、1万円を超えて5万円までの支払い手段について、クレジットカードと回答した割合は54.1%で、現金と回答した割合を07年の調査以来初めて上回った。
金融広報中央委員会(事務局・日銀情報サービス局)が、全国8000の2人以上世帯を対象に実施した。1万円超5万円以下の支払いの際にクレジットカードを利用するとの回答は、16年の52.4%から1.7ポイント上昇。現金との回答は0.7ポイント減の52.9%だった。現金を持ち歩かない「脱現金社会」が進む兆しといえそうだ。
世界はすでにコインや紙のお金から電子マネーに移りつつある

世界はすでにコインや紙のお金から電子マネーに移りつつある

この結果を見ると、一部の日本人は「えっ」というかもしれません。
しかし、世界から見ると「やっと日本もか。。。」というでしょう。
(ちなみに日本に遊びに来ている中国の若い層からは「日本ってまだ現金なんだ?遅れてるよね」と笑われているとか(;^ω^))

世界的には北欧や中国、インドなどを中心に「脱現金」の動きがどんどんすすんでいるのです。

■参考:「脱現金」に関する過去記事↓↓↓

そして事実、クレジットカードやデビットカードに加え、「スマホ」「仮想通貨」で決済できるサービスが増えてきています。

変化1:支払手段が「現金以外に」

「アップルペイ」のような、サインや暗証番号入力が不要な支払い方法が広がっているのも後押ししている。QRコードを利用した決済も始まり、カード決済の比率は今後も高まりそうだ。
LINEは既に加盟店で買い物したり、LINE上でつながっている友だちへの送金や割り勘機能を持つサービス「LINE Pay(ラインペイ)」などを展開している。
Apple pay,LINEpayなど「スマホ」決済が徐々に普及

Apple pay,LINEpayなど「スマホ」決済が徐々に普及

「カードすら面倒くさい、スマホでいい」
と、スマホ決済の場面が増えています。
QRコートで読み取れば決済が済むという簡単なシステム。
「モノはより少なく」という昨今の潮流とも調和していて、現役世代を中心に浸透してきています。

さらに、LINEは現在、仮想通貨決済も検討対象としています。

無料通話・無料メールアプリ大手のLINEは、ビットコインなどの仮想通貨を自社の電子マネーに組み込むことなどにより、LINEを通じた決済や支払いを可能にするようなサービスの導入を検討している。

変化2:「現金はお断り」店舗の試験的開始

「現金お断り」店舗を実験的開始

「現金お断り」店舗を実験的開始

今や中国や北欧諸国では当たり前な「現金お断り」。

日本ではまさかやるまい。。。と思われていましたが、どうやらこのキャッシュレス社会の到来に向け、試験的に実験を行う店舗もあるようです。

ファミリーレストランの「ロイヤルホスト」を運営するロイヤルホールディングスは1日、支払いを電子マネーやクレジットカードなど現金以外の手段に限定した実験店を開店すると発表しました。開店するのは「GATHERING TABLE PANTRY(ギャザリング・テーブル・パントリー)」で場所は東京都中央区の日本橋馬喰町です。
同店では、支払いについて現金を受け付けず、クレジットカードや楽天Edy、Suicaといった電子マネーのみを受け付けます。QRコードによる支払いは現時点では対応していませんが、今後、導入する予定としています。

背景:「現金」実は高コストな手段

日常的に我々が接している「現金」。
持って歩くのが当たり前、、、となっていますが、実はそれ自体にさまざまなコストがかかっています。
印刷代や原料だけではありません。保管や輸送などに莫大なコストがかかります。
多くの方は、ATMに現金を輸送する警備員の姿を目にしたことがあるかと思います。また、毎日小売店や飲食店の裏側では、レジ内の現金があっているか同かに時間と労力をかけています。

些細なことのように思われますが、実は金融機関や店舗などがあのコストを負担しているのです。

日本に流通している紙幣と硬貨の総額は90兆円ほどで、これはGDP(国内総生産)の約17%に相当します。企業や金融機関は現金の管理や輸送に莫大なコストをかけており、実はこうした負担は見えない形で経済を圧迫しています。各店舗では釣り銭に対応するため、毎日、大量の現金を用意していますが、その作業量はバカになりません。

それだけではありません。
痕跡をのこすことなく、キャリーハンドで運べる現金は、犯罪や不正などの資金の温床ともなっています。
電子マネーや独自仮想通貨の構想現実化を推し進める国家の中には、このマネーロンダリングへの懸念を背景にしているところが少なくありません。

だからこそ、いまや「キャッシュレス」「脱現金」が国際的な動きとなっているのです。

現金の利用抑制は、国際的な要請となっている。ユーロポールのレポートを紹介したが、現金の存在が犯罪者に恩恵をもたらす状況には、20年以上前から警鐘が発せられている。
FATFは一連の勧告の中で、金融機関に対して匿名口座の禁止や疑わしい取引の届け出などを義務づけている。しかしこれらの対策は、現金による取引には有効ではないため、国境における現金の移送を検知すること、また各国が、現金の利用に代わる手段、すなわち小切手やカード、銀行振込など、記録の残る形の資金管理手法の導入を推進していくことも求めてきた
しかしその後、これら勧告の成果があがっているとは言えず、犯罪者による現金の利用がますます深刻な問題となっている。そこで、より本格的な現金利用抑制策の導入が求められるようになっているのである。
2020年のオリンピックに向け、「脱・現金」はますます加速化

2020年のオリンピックに向け、「脱・現金」はますます加速化

世界的には不正や犯罪の温床と見られている現金。
そんな中で日本だけが現金主流というのを保持するのは困難であるかと思われます。

加えて、日本の観光立国の問題もあります。
現在の日本のインバウンドは、円安のおかげで活況を迎えています。
しかし、現金主流でスマホ決済が受け付けないなら、いくら他の要素で魅力があっても、観光客は「日本は不便な国」と距離をおいてしまうかもしれません。

2020年のオリンピックにはよりそれが如実に表れるかと思われます。

現金大好きな国民性ではありますが、いつまでもガラパゴスのままではいられないようです。

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 14582 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。